黒トリガー争奪戦�� <<わたしと○○��>> ページ15
Aside
そうして京介との電話を切り、身支度を整え始める。
この後玉狛で顔合わせってことは恐らく迅もそこに居て、迅からの着信も大体京介と同じ内容だろうな。
どっちにしろ今日玉狛に行くのは辞めておこう。
｢てことは、玉狛トリガーはぶっつけ本番かー！……キッついな…｣
誰も居ない部屋にそう叫ぶ。
実家族はもう兄の凜人しか居ないのだが、その兄はエンジニアとしてボーダーに古くから関わっており、ずっと住み込み働きしている。
その為、仲が悪い訳ではないのだが、ここ5年程の関わりはそうそうあるものでは無く、兄からのお使いとしてトリガーメンテナンスをお手伝いする程度にしか関わりがない。
だから私は1人。助けてくれる人は居ない。
失敗したら全部自分のせいだ。
｢…今日の任務、失敗は許されない。もう1度なんてないんだから｣
顔を洗い、完璧な自分を作り上げる。
大丈夫。私は完璧な子だから。失敗しない。失敗は許されない。
｢…今日のメンツ考えると私は遠距離に徹しようかな。A級のみんなと顔合わせるのも嫌だし｣
Prrrr……
身支度を整えた後で、今日の連携相手でもある准さんに電話を掛ける。忙しいから出れないかもしれないが……。
嵐山『お、もしもしA？どーした？』
｢あ、准さん。お忙しい所すみません。今日の事でお話があって…｣
嵐山『なるほどな。わざわざすまない。本来ならこちらから連絡を入れるべきだったんだがな』
｢いえいえ。私が嵐山隊のオマケで着いてくるようなものなので……｣
嵐山『アッハハ！そりゃあ随分と豪華なオマケだな』
准さんと会話してると時間を忘れてしまう。結局本来の話題に入るまでに20分近く話し込んでしまった。
嵐山『すまない…ほんとに……俺としたことがこんなに話し込んでしまうとは…』
｢いえいえ。准さんとお話するの楽しいので！｣
嵐山『そっか。…うん。A、君はそうしてずっと笑ってて欲しいな』
｢へっ…？｣
嵐山『……あっ、いや、その……なんというか……………あぁ！そうだ！！お前さっき、狙撃手で今日は行くって行ってたよな！！？？』
｢……あっ、はい……。狙撃手が賢しか居ないのを考えるとやっぱりそっちの方がいいかなって。動きは准さん達に合わせるのであまり気にしないでくださいね｣
嵐山『わかった。気にしすぎると折角隠してるお前の存在がバレちゃうからな！』
━━わたしと嵐山准━━
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作者名：慧夢 | 作成日時：2023年11月5日 0時
