バレてはいけない (ページ5)

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BTSに会えるとわかってから韓国へ出発するまでの1ヶ月はあっという間だった

従兄弟さんがサユリも招待したらしく、2人で韓国に行けるみたいで心強い。従兄弟さん何から何までありがとう。

パーティーのドレスを選んだりメイクを練習したり、7人の目に少しでも可愛く写ろうと出来るだけの努力はした。

そしてついにやってきたパーティー当日。ホテルでサユリに手伝ってもらいながら髪を巻いたりメイクをしたり、準備はばっちりだ。

サユリ「Aほんとに可愛いよ！！まあ元が良いからなあ。いつもそうしてたら絶対モテモテだね」

なんてサユリが言うから、私可愛いのかな今日、ってちょっと調子に乗ってみたりして。

パーティーが始まる直前にトイレに行って、鏡の前で気合を入れる。

今から私は、関係者だ。

〈ファン〉ではない。

演技には自信がある、と思う

でも、今回ばかりは話が違う

絶対に、バレては、いけない。

今から私は別人だと言い聞かせて会場へ戻る

緊張するね～なんてサユリと喋っていると会場のライトが落ちた

ああ、来る。こんなに近くで見れる。

でも無駄に喜んだり騒いだりしてはいけない。

司会の人は韓国語だからなんて言っているかわからなかったけど、ばんたん、だけ聞き取れた。

黒のスーツに身を包んだ7人が会場前にある壇上に上がっていく。

高ぶる気持ちを抑えて、澄ました顔で拍手拍手。

Bighitの社長さんが少し話して、あとはゆっくり食事タイムみたい。BTSの7人も壇上から降りて飲み物を持って挨拶に回っている。

…まてまてまてまて。てことは？

来るじゃん、もっと近く。

遂に喋れるんだ、彼らと