遠く彼方に秘めた恋心【After the Rain】 (ページ16)

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「今度そっちのほうでの仕事があって・・・その間泊めてくれない？」

急に来た姉の言葉は私を動揺させる。

どうしよう・・・なにからすれば

とりあえず返事しなきゃ

「わかった。いつ来るの？」

すぐ既読がつき返事が返ってくる

「今日の晩」

・・・

急いで掃除しなきゃ

何年も誰も通してないから部屋が汚い

やばい、急がないと

あと、食料品買いに行かなきゃ

出前とかカップラーメンとかばっかり食べているのがばれたら

・・・絶対怒られる

色々やることがいっぱいだ

私は短い髪を後ろで束ねて掃除を始め、終わった瞬間スーパーに走った。

とりあえず3食分程度の具材を買っておいた

そして姉が家にやってくる

「久しぶりー千歳」

「久しぶりお姉ちゃん」

「長旅疲れたでしょ？コーヒーいれるね」

「ありがとう」

姉にはくつろいでもらっている間にお茶を淹れる

お姉ちゃんは昔から優秀でだれにでも愛されるタイプの人間で私とは真逆の性格をしている。

なによりもすごく明るい性格だ。

それに昔、そらるさん、彼方と両想いだった。

なんで最近むかしのこと思い出すんだろう・・・

なんか不思議だな

「はい、コーヒー」

お姉ちゃんのコーヒーとついでに私のコーヒーを持ってソファーに座る

「ありがとう」

お姉ちゃんは周りを見渡す

「ちゃんと掃除してるみたいね。えらいえらい」

慌てて掃除した甲斐があった

「こっちにはいつまでいるの？」

「うーん、一か月ぐらいかな」

一か月・・・

そんなに！？

毎日この生活するのはきつすぎる

仕事も溜まってきたし掃除なんてしてる時間ないよ

今からでもやるか・・・

「私少し仕事してくるね。納期やばいから」

「わかった。ご飯は私が作るから仕事に集中してていいわよ」

お姉ちゃんのご飯は美味しい

家庭料理が食べれるのは助かるかも

私は今日のご飯を楽しみにしながら仕事に励んだ。