猫×猫【オリジナル】 (ページ8)

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7、信じられない猫ページ8

「～～～～ッ！！」

思わず私は声にならない声を出し、勢いよくドアを閉めた。

なになになに！？本当、なんなのあいつ！

めっちゃいい体つきしてたけど、なに！？信じられない！

いや、まって、一部訂正します。

ってか、そんなのどうでもいいし！なにあのデリカシーのなさ！腹立つ！

「はああぁ…」

そう、一息ついたとたん、ガチャッとドアが開かれる。

「ごめん、着替えてた」

黒いＴシャツに着替えている彼。

「し、知ってるから！」

私はそういい、部屋にすり抜けるように入り込む。

バクンバクンとする心臓にさらに落ち着きを与えるように窓からの日差しは部屋いっぱいにたちこめた。

「…おちつくね、この部屋」

なんとなく口に出すと「そう？」と彼はそっけなく返してきた。

「そうだよっ」

意見を押し付けるように言い捨てると、私は荷物の整理に入る。

部屋を見渡すと、部屋の中心に向かい合わせにおかれた勉強机。

部屋の2つの端にそれぞれベット。

本棚はベットのわきに置かれ、クローゼットは窓の横。

私の部屋側は、白と薄いピンクが基調とされていて、もう反対側は黒が基調とされた色。

正直、どこに仕切りがあるのかわからないが、地味に机がその役割を果たすような位置に置かれている。これ以上聞くのも再度言うが図々しいため、何も言わないでおこう。

わかりやすい部屋の構造で、よかったし、新しいものがたくさんで、わくわくした。

クローゼットに服をしまおうと開けると、そこには真新しい制服がかけられていた。

「…これって、高校の制服？」

私が聞くと、霧矢さんが私の部屋の敷地に入ってきて、「そうだよ」と言ってくれた。

「あっ、敷地！敷地決めよっ。こっからこっち私で、そっちがわ霧矢さんね。」

私がジェスチャー入りで解説すると、「いいんじゃね？」とまたも無表情で返される。

…ポーカーフェイスになにか意味でもあんのかな。

いや、そういう人だったら困るし、なんも聞かないでおこう。

私は胸を期待で膨らませながら、新しい生活への準備をしていた。