エル・ミリミーター ０１ ページ1
「＿＿＿＿＿＿あ、信哉君！おはようっ！」
突如、俺に対しての言葉と確定できる言葉を耳が拾う。
その声から読み取ったのは、『相手があいつ』ということ。
耳に差し込んでいたイヤホンの音を机の中の片手で一時停止を押し、顔を上げ、『そいつ』を見た。
そいつの顔はいつもの通り、キラキラと輝いているように、いつも男子がするような胡散臭い笑顔ではなく、本当の笑顔をしている。
…ドキッ…
案の定、『恋』などという俺とは無関係と思わずにはいられないものが心臓を揺れ動かす。
…本当、なんなんだ。
顔を上げたときの俺の視界に入ってきた『あいつ』の瞳に思わず目が行ってしまう。
その漆黒の大きな瞳は透き通った黒で染められている。
こいつの整った顔立ちでその笑顔なら心臓の一つや二つ、揺れたっておかしくないだろうなどと思いながら小さく息を吸い
「……はよ」
と、我ながら無愛想な挨拶を交わす。
するとそいつは「うんっ！今日もいい天気だね〜！」などと満面の笑みを崩さないで言いながら鞄を自分の席へとかけ、座った。
ここは窓側の席ということもあり、さっきのこいつの言う通り、強い日差しは体に堪える。
だが、俺よりもきついのは間違えなくこいつだ。
…カーテンでも閉めてやるかな。
…いやっ、でも…
などと考えを巡らせている間にいつの間にか前の席の女子の手によりカーテンはきれいに閉められていた。
なぜか胸中に虚しさが広がる。
…って、なんなんだよ！俺！！
同時に謎のいら立ちが胸を締め付け、それを押し切るように、イヤホンからの音を再び大きめに流す。
…あぁ、くそっ！
…なんなんだよ。俺。見境なしか。
「……ばっかみてぇ…」
耳から広がる音をなぜかかき消すように、独り言にしては大きめの音量でそうつぶやいてみた。
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りょーことーろん - あ、信也と、伸哉と、信哉でした。すみません。 (2015年6月5日 16時) (
レス) id: 51d5621400 (このIDを非表示/違反報告)
りょーことーろん - 本当のしんやって漢字ってどれなんですか？ 信弥と、伸哉と、信也が出てきたんですけども。すみません。教えてください。 (2015年6月5日 16時) (レス) id: 51d5621400 (このIDを非表示/違反報告)
やましぃ@Tj,Lskk - やだ、かっこいい信哉くん…。 やっぱツンデレは王道ですね。おいしいですね← 更新楽しみにしてますね (2015年5月13日 20時) (レス) id: 7abe181400 (このIDを非表示/違反報告)
舞音 未来(プロフ) - タイトルに惹かれてつい…（笑）更新楽しみにしてますね (2015年5月13日 19時) (レス) id: d45436c333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴川 アイカ | 作成日時：2015年5月13日 16時
