第50話<どらいあいす> ページ38
?「主!」
その時、思い切りドアを開く音がした
『…ノックス!』
そこには制服姿のノックスが居た
そしてすぐ私の元へと駆け寄った
ノックス「大丈夫…!?どこか痛いところとかはない!?」
『大丈夫だよ。ありがとうノックス』
私がそう伝えると、ノックスは安心したように微笑んだ
そして瞬時に目の色が変わって、ノックスはシルバー達を睨みつけた
ノックス「…お前ら何しに来たの?赤の他人のくせに」
向こうを向いているから顔は分からないが、ノックスがシルバー達を毛嫌いしているのだけは確かだった
『ノックス』
ノックス「主は寝てて、…コイツらだなんてもう要らないんでしょ」
『違うのノックス…私はもう怒ってない。だから』
ノックス「コイツらが主の心を壊したのは事実でしょ!」
『ち、違う』
ノックス「…ああもう!主は曖昧だよ!!主は何がしたいの!」
『…』
曖昧…
そう言われると、返す言葉が見つからない
そんな私を見かねたのか、エースがノックスに言う
エース「…ねーノックス。A先輩傷ついてるよおー」
ノックス「はあ?誰のせいだと思ってるの?」
エース「今、A先輩は不安定なんだよね。だから恋人のシルバー先輩が励ましてあげてるの」
ノックス「恋人?コイツが?」
シルバーをチラリと見て、ノックスは視線をこちらに移す
ノックス「本当?主」
『…えぇ』
私が頷く
すると、ノックスは深いため息をついた
『…ノックス?』
そして、ノックスははっきりと言った
ノックス「…主、最初から最後まで意味が分からないよ」
『?』
ノックス「何がしたいの?恋人を含めた人間達全員を殺すって意気込んでおいて、その後は恋人に励まされてさあ…本当に曖昧なんだよね
冷めた」
『___え』
冷たくノックスはそう言って、人間の姿から獣の姿へと形を変えた
ノックス「もういいよあるじ、バイバイ」
『…ちょ、ちょっと!ノックス!!』
ベッドから飛び出してノックスを止めようとする
だが、ノックスはもう既に部屋には居なかった
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どらいあいす(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます! (2021年3月30日 16時) (レス) id: fd3434987b (このIDを非表示/違反報告)
月島風香(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます!そろそろ過去も明かす予定なので…お楽しみに! (2021年3月30日 16時) (レス) id: 61460d43b3 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます!! (2021年3月30日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月島風香 | 作成日時:2021年3月30日 15時