【鬼滅の刃】おはぎ食ってる場合じゃない

誰も出てこぬ ページ4

*



「ごめんくださーい」




広い屋敷に私の声が虚しく木霊し溶け込んでいく


…え、嘘。誰も出てきてくれないんですが。


時間は昼前。
きっとアオイちゃんあたりは昼食作りで忙しいのかもしれないし、他の子達だって何かしていて忙しいのかもしれない

勝手に上がるわけにもいかねいし諦めて帰ろうかな、でもこの時間て言われたしなぁ



意を決してもう一度叫ぼうとしたとき



「すみませーん！お待たせしました！」



ひょっこり

おかっぱ頭が特徴的なきよちゃんが玄関ではなく、縁側の方から顔を出した



きよ「ヒメカさんこんにちは！今しのぶ様を呼んできますね！こちらでお待ちください！」

「わぁごめんね。ありがと」



今日も可愛いきよちゃんに屋敷内に案内され、
指定された場所に腰を下ろして、かけていったきよちゃんの背中を眺める

まだ小さいのにいい子すぎて一生懸命働く姿にお姉さんは涙が出てきそうです。


一人取り残され椅子に座ってぼーとしていれば目の前を黄色い人がでれでれしながら通っていった。…何か良いことでもあったんかな



(……あ、転んだ)



それでもすぐに起き上がりまた軽快な足取りで角を曲がって行った少年。すごい音したけど大丈夫なんか




しのぶ「ヒメカさんお待たせしました」

「あ、お久しぶりで


……少し縮みました？」

しのぶ「突きますよ？」

「ゴメンナサイ」



ちょっとした冗談じゃないですか

ははは、と笑ってみせるが胡蝶さんの笑顔に負けた。流石柱。強い(違う)




しのぶ「それでは、ヒメカさんついてきてください」

「はい」



大人しく胡蝶さんについていけば案内されたのは清潔感漂う部屋、診察室だ

久しぶりに来たけど変わらんなぁ

棚のよくわからない色んな色した瓶、漂う消毒の匂い。あと金魚。蝶屋敷って感じ




しのぶ「では、服を脱いでそちらに座ってください」

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