昔話(紫耀編) ページ20
◇
side 紫耀
『わたし、もう頑張れないっ』
俺の中で震える小さな身体に、しゃっくりをあげながら懸命に言葉を紡ぐ雨宮
見たことないその姿に動揺して、背中をさすってやることしか出来なかった。
『私が関わった人みんな不幸になっちゃうし、みんな苦しませちゃう。
ただ笑っててほしいだけなのに、幸せでいてほしいだけなのに
みんなの仲が悪くなっちゃったのも、全部ぜんぶ私のせい』
ごめん、ごめんな
いちばん不安で怖いのは雨宮なのに
そんなこと何一つ考えずに、お前の負担になってた
いっぱい苦しめたよな
『ねぇ、平野さんっ
どうしたら平野さんは昔みたいに笑ってくれますか?』
涙のたまった目で俺を見上げて、そんなこと言うから
「っ、!」
自分でも知らないうちに込み上げたそれは溢れて流れ落ちる。
『なんで平野さんが泣いてるんですか〜』
「うっせ、お前のせいだからなっ」
『うわぁぁぁぁんっ』
「ほら、泣け!我慢すんな」
『うわぁぁ ・・・ケホッ』
「喉やられてるし笑」
努力家すぎんだよ
へったくそだったダンスも歌も、寝ないで猛練習して上手くなりやがって
「なぁ、ずっと笑ってろよ」
『・・・へっ?』
「泣き顔より笑ってる顔の方が可愛いから」
『・・・か、かわいい?』
" かわいい "
その言葉で一瞬にして涙は止まって、嬉しそうな顔で俺を見つめるさく。
「ふはっ、めっちゃ嬉しそう」
『それがお世辞だったとしても嬉しいです!』
素直になんのに時間かかりすぎてごめん
「さく、死ぬなよ」
『うんっ、死なないっ!』
・
・
・
『紫耀、見て!!可愛すぎますって書いてある』
優太「うるさすぎますの間違えじゃね?」
『私、岸くんのことほんっとに嫌いだから
しかも岸くんに言ってないし、紫耀に言ったんだし!』
優太「なっ!!分かった、俺が悪かったから!」
さく、
今こうして笑えてんのはお前があの時頑張ったから
どんな言葉にも負けずに努力し続けたから。
大丈夫、ちゃんと守ってやるから
さくが笑ってられるなら、俺なんでもするよ。
◇
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ひめ(プロフ) - miku_O_dayさん» こんばんは!廉くんとのデートをQueen&Princess4で書かせて頂きました!!遅くなってしまい、申し訳ありません(汗) もしよかった見てくださいね☆これからも応援よろしくお願いします!! (2019年12月2日 18時) (レス) id: 2ffb972cd7 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - ひめさん» リクエストありがとうございました!!移行先の方で書かせて頂いているので、よかったらチェックしてみてください☆またリクエストお待ちしております!! (2019年10月6日 13時) (レス) id: 2ffb972cd7 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - Konaさん» わざわざありがとうございます(*´罒`*)なんか中途半端に終わりましたが、また続きを書く予定なのでよかった見てください! (2019年9月28日 12時) (レス) id: 2ffb972cd7 (このIDを非表示/違反報告)
Kona(プロフ) - ありがとうございます!とても面白かったです^ ^ (2019年9月28日 10時) (レス) id: 3ccb0cad1c (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - Konaさん» コメントありがとうございました!移行先の3の方で、書かせて頂きました☆*°あんな感じでよかったでしょうか、、?移行先でも応援よろしくお願いします!! (2019年9月28日 10時) (レス) id: 2ffb972cd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひめ | 作成日時:2019年8月3日 4時