私なんて居なくなればいいのに。[H S J]7

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あなたside




蒼｢…ところで、何で部屋を出ていたんだい?｣




あ｢…ﾒｰﾙが来ておりましたので。｣




楓ちゃんの事は言わないほうがいいよね…?




蒼太の直属の部下だし、蒼太も傷つくよね。




蒼｢?そ、そっか…｣




不自然に思いながらも、蒼太は眉をひそめながら頷いた。




微妙に誤魔化したのが、蒼太には分かったのだろうか?




…まぁ、お得意の勘だろうけどね。




あ｢して、蒼太様。楓様は今どちらに?｣




何となくでも楓ちゃんの居場所は、掴んどいた方が良いよね。




いきなり真剣な顔つきになる私に、蒼太は少し目を見開いた。




蒼｢…何でそんな事を聞くんだい?｣




あ｢…いえ、特に理由は。見かけないな、と思いまして。｣




当たり障りのない答えを出すと、蒼太は疑り深そうに私の顔をｼﾞｯと見つめた。




蒼｢…楓は今赤眼が探してるよ、分かり次第連絡するかい?｣




あ｢そうしてくれるとありがたいのですが…｣




分かったよ、と言ってﾆｺｯと笑った蒼太。




貼り付けたような偽物の笑顔…




今までで1番感情がこもってない笑顔だって事は、すぐに感じ取れた。




(完全に疑ってるじゃん…まぁ、裏世界の人なら勘づくよね)




ﾁﾗと周りを見ると、來と騎士さん…豹に蝉も顔をしかめている。




気づいてないのは、涼介くらいじゃないかな?




蝉｢右龍…いや、A。隠し事はすんな、1人で抱え込むのはやめてくれ。Aが傷つくのはもう見たくねぇよ。｣




そう言った蝉は、まっすぐでまるで心を見透かされるような瞳をしてた。

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