私なんて居なくなればいいのに。[H S J]6

288 ページ43

あなたside





蒼「…赤眼。赤眼はいるかい?」





何を思ったのか、眉間にしわを寄せ少し声を張りながら朱花のことを呼んだ蒼太。





彼女の事だ。例え近くにいなくとも、蒼太に呼ばれれば身体能力をﾌﾙ活用して来るだろう。





朱「どうしたのかしら、そんなに慌てて。」





(やっぱりね。平気そうに偽ってるけど、肩で息してんのﾊﾞﾚﾊﾞﾚだから)





蒼「君に頼みたいことがあるんだ。実は＿＿＿＿」





そういって、2人はｺｿｺｿと何かを話し込み始めた。





私は聴覚に全神経を注いで、話している内容に耳をすました。





蒼「楓が居ないんだ。僕の予想が正しければあの子は、今回の事件に関わっている。…調べてきてくれるかい?((ｺｿｯ」





朱「もちろんよ、私も同じこと思っていたところだったしね。騎士様に欠席とお伝えしておいて。」





どうやら、勘の鋭い蒼太は楓の目的を何となく察しているようだ。





赤眼は力強く頷いて、私たちに手を降ってからｼｭｯと煙のように姿をくらました。





…私も帰ったら調べてみるか。





きっと楓はもう蒼太の元へは帰らないだろう。





涼介がこっちに入った今、楓は私たちの邪魔をするために何かしら仕掛けてくるはずだ。





騎士さんに言ってｼﾞｬﾆｰｽﾞに護衛をつけてもらおうかな?





とりあえず応急処置としては、しばらくもつだろう。





まぁ、なにか動きがあったら任務そっちのけで彼らの元へ行かせてもらうけど。





…彼らの、ｼﾞｬﾆｰｽﾞの皆の無事が最優先なのだから。

289→←287

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す