私なんて居なくなればいいのに。[H S J]6

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來side




どうやら、寸前で受け身をとったようで目立った外傷はない。




…こいつ、化けもんだな。




蝉「…悪い。」




唇の血を親指でぬぐった左龍は小さな声で謝った。




医「と、とんでもない!!私共の実力不足でございます故の現状でございます。謝るのは私の方です。」




そういって深々と頭を下げようとする医者を左龍が、思い詰めたような表情で止めた。




その表情からは後悔や怒り、悲しみが読み取れる。




こいつは未だに自分のせいだ、と己を責めているんだろう。




來「…言ったろ、左龍。お前は悪くない、悪いのは手を回した上層部だ。」




ﾎﾟﾝと蝉の方に手をおいてから、扉の前まで歩いていった。




扉の横にある機械に手をかざし、鍵を開けて扉を開けた。




そこには、Aが体を張って守った彼らと豹の姿があった。




薮「あ、來さん!A…いや、右龍さんは…?」




來「ご苦労だった、豹。久し振りだな。ここで話すのもなんだ、中には入れ。…青眼、赤眼、お前達もだ。」




そういうと、物陰から青眼と赤眼が顔を出した。




本当ならぶん殴って追い返してやりてぇが、Aの見舞いだ。俺が口出しするもんじゃねぇだろ。




蒼「はは、流石だね。あ、僕の右龍に会いに来たんだからね?勘違いしないでほしい。」




來「てんめぇ…!!」




誰がこんな気持ち悪いやつを好き好んで呼ぶか。勘違いも甚だしいな。



今にも喧嘩しそうな俺たちを左龍がなだめ、今回だけはお互い引き下がった。







蒼・來((Aがｷﾚるから今回だけは見逃してやるよ。))




仲が良いのか悪いのか分からない２人である。

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