私なんて居なくなればいいのに。[H S J]6

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來side




ｶﾞﾗｯ＿＿＿




いつものように病室へ入ると、眠っているAを悲しそうに見つめる左龍がいた。




來「…お前そろそろ寝たらどうだ?くまやべぇぞ。」




蝉「!…あぁ…」




俺が入ってきたことに気づかなかったのか、鋭い眼光で俺を見てから安心したようにAに視線を戻した。




左龍のとなりの椅子に腰を下ろし、かたくなに目を開けないAの頬をするりと撫でた。




…手術が終わって3日も経ったというのに、Aの意識は戻らない。




医者いわく、腹や腕に銃弾ぶち込まれたのもあるが、疲労やｽﾄﾚｽもあったからだそうだ。




ｶﾞﾗｯ＿＿＿




医「!來様、いらっしゃっていたのですか。」




指紋認証の扉が開き、A専属の医者が入ってくるなり頭を下げた。




海外から呼び出した、若きｴｰｽだそうだ。




俺は片腕をあげて制し、頭をあげるよう促した。




來「それより、右龍はどうなんだ?」




医「はっ。それが…だいぶ安定しているのでございますが…」




申し訳なさそうに答える医者を見ていると視界の端を黒い何かが通った。




ｶﾞﾀｯと椅子が動いた音と同時に、医者が壁に打ち付けられた。




蝉「じゃあなぜ!!右龍は目を覚まさないっ!?てめぇ、それでも医者か、あ゛!?」




医「うｯ…ｶﾊｯ…さ…りゅ…さ、ま…ｯ」




來「左龍!!止めろ、そいつ死ぬぞ!!正気になれ!」




俺は左龍を引き剥がそうとしたが、びくともしないｺｲﾂに罪悪感を覚えながらも思いっきり殴った。




ﾄﾞｫﾝｯとでけぇ音がして、左龍が飛んでいった方は半壊状態。




やり過ぎたか、と思い近づくとｶﾞﾗｶﾞﾗと瓦礫の中から血を流した左龍が起き上がってきた。




…無事なのは良いが、病院内で怪我人はちとまずかったか?

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