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あなたside
あ｢！...ここに生息する豚は一匹だけ。弱点は鼻だよ。｣
私は自身の鼻を指して、ニヤリと笑ってみせる。
メンチさん直々に促されたときたらもう行くしかないよなぁ。
あんな可愛い子からの挑戦状を無下にする訳にはいかないからね。
ヒ｢…へぇ、あの試験官お気に入りなんだ♥｣
ぴんと構えたトランプで口元を覆い隠し、怪しい笑みを浮かべるヒソカ。
あ｢こら、サトツさんからイエローカード貰っただろ。大人しくしてろって。｣
くるりと踵を返し、私達は森の方へ足取りを速めた。
皆無だったやる気が湧き上がってくるのを感じている私の足取りはかなり軽い。
．
あ｢おーいるいる。｣
近くの大木の枝乗り、遠くの豚の群れを眺める。
気性が荒いあの豚に苦戦を強いられている受験者。
群れの周りには吹き飛ばされて伸びている受験者達が見える。
ただの豚だと思って突っ込んだアイツらが悪い。
ヒ｢君の分も取ってこようか？♣｣
俗に言うバックハグとやらで抱きつき、私に重心をかけるヒソカ。
それを見て針を投げつけるイルミに、軽々と避けてみせるヒソカの図。
うーん相変わらずで。
あ｢大丈夫だよ。なにせメンチさんのご指名だ。よし、張り切っていこう。｣
私はニヤリと笑い、枝を伝って豚の群れの真上まで移動する。
ヒソカとイルミは私に続いて後を追ってきているようだ。
うんうんやる気はあるようで何より。
私は枝から足を離し、油断している豚の鼻に飛び降りる。
私を認識させる前に弱点に手を置き、ほんの少し力を入れて豚の内側の組織を破壊させる。
あ｢＿＿＿＿いっちょあがりィ！｣
豚は痛みを感じる暇もなく、倒れていく。
風がわっと私を包み、衝撃波で辺りの木々がなぎ倒される。
どうやらヒソカとイルミも豚を倒したらしい。
あ｢流石、仕事が早いな。｣
ギ｢楽勝。｣
ヒ｢弱すぎて話にならないよ♠｣
私は戻ってきた2人とハイタッチを交わした。
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作者名：みるふぃ | 作成日時：2021年2月13日 13時
