愛され少女は色鮮やかな世界で無双する【H×H】 (ページ17)

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16 -一次試験- ページ17

あなたside

あ｢遊んでないで早く行くよ、サトツさん見失っちゃうでしょ。｣

ヒ｢僕は本気だけど…♡君だって、さっき試験官が話してるとき殺気立ってきたじゃないか♢｣

そう言ってかなり変態じみた笑顔を浮かべるヒソカ。

やっぱりバレてたか。

うーん、最近オーラの調整怠けてたから少し鈍ったかな。

あ｢…それはそれ、これはこれ。今はお前の相手してる暇ないの。｣

説得を試みるが、聞く耳持たず怪しい笑みを浮かべながら少しづつ距離を縮めるヒソカ。

これは奥の手を出さなきゃいけないな。

あ｢行かないからハンター試験終わるまでヒソカと話さな｣

ヒ｢仰せのままに♠︎｣

間髪入れずに、というかかなり食い気味に返事をしたヒソカはすぐさま私を解放した。

軽く目配せをしてから2人揃って地面を蹴れば、あっという間に列の最終日に追いついた。

だが、きっとこの列はサトツさんと繋がっていない。

気配を辿っていくしかないか…

私は大袈裟にため息をついて、横目でヒソカを見る。

ヒ｢機嫌直してよ♢ほら、僕が連れてってあげる♣︎｣

あ｢おわっ、いきなり抱き上げんなビビる。｣

視界が揺らぎ、あっという間に目の前にヒソカの顔。

迷いが無いなぁ、いつも他の女に姫抱きしてんのかなぁ。

えっ、それは……っ

あ｢っ、ふ、はは…っく…クククッ、｣

ヒ｢ちょっと…今なんか失礼なこと考えてるでしょ♢｣

想像すると笑いが止まらなくなり、私は慌てて脳内からその絵面を削除する。

あ｢ふっ、き、気の所為、ふ、くっ…ちょ、ごめ、｣

ダメだ消えねえ。

止まらない笑いを何とか抑えようと口元を押さえるが、全く効果ない。

なんならさらに笑えてきそうだ。

ヒ｢…君が楽しそうで何よりだよ♠︎｣

少し呆れた様子のピエロはその後サトツさんの列に追いつくまで、笑いに震える少女を抱えていたと言う。