ドSな9人の甘い罠3 (ページ17)

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勝利side

音もなく入ってきた背の高い男。

Aはｿｲﾂを見た瞬間だんだん顔色が悪くなっていった。

あ「何しに来やがった。」

さっきの女とはまた違う怒りを見せているように見える。

声も低くて、男を睨み付けている。

尚「そんなに怖い顔しないでよ～…って誰?」

男はAを見ている時とは全く違う目で俺達を睨んでいる。

あ「尚には関係ないだろ。」

尚「誰だって言ってんの。」

あ「だから言ったって別に意味無いだろ。」

尚「意味あるから聞いてるんでしょ。…早く答えて。」

俺達が入る隙もなく2人はﾊﾞﾁﾊﾞﾁと口論を続けている。

男の言い方は柔らかいが、声のﾄｰﾝは誰だって分かるほど低く、ｷﾚているように見える。

あ「…ﾁｯ、友達だよ。」

先に折れたのはAの方で、Aはｲﾗだちを隠せないのか髪をｶﾞｼｶﾞｼと乱暴にかいた。

尚と呼ばれた男はAが折れたのを見て満足そうに黒い笑みを浮かべている。

…あいつ、独占欲強そうだな。どっかの誰かさんみたいに。

涼「お前は何なんだよこの前から。Aをつけ回しやがって。迷惑って知ってるか?」

ほらな。

ﾎﾟｹｯﾄに両手を突っ込んで、お怒りﾓｰﾄﾞ。

尚「は?お前こそAを分かってるように話しやがって。何様のつもりだよ。」

…こっちもか。

で、肝心のAは

あ「何で2人ともそんなｷﾚてんのさ。ｶﾙｼｳﾑ足りてないんじゃね?」

自分の事だって気づかずに呑気に肩をすくめている。