ずんだれ永瀬くん。

zundare_22 ページ22

◇







岸「ももちゃん、この資料を番号順で並べて〜」



『はーい！』





生徒総会まであと1週間。


それと比例して、岸先輩と一緒にお昼食べるのも



あと1週間しかない。









『ねぇ、先輩


きっと私、先輩いなくなったら何も出来ないかも』



岸「んなわけねーよ！

俺よりしっかりしてんだから！！ももちゃんなら大丈夫！」




ふとそんなことを呟けば、私が安心するような言葉を並べてくれる。


隣で作業してた岸先輩の手が止まったかと思えば



私を見て優しい顔して笑ってて。








岸「なぁ、ももちゃん」



『なんですか？』



岸「生徒総会の日の夜、ご飯行かね？

俺のお疲れ様会と、さくちゃんの頑張れ会」



『うん、行きます！！！』







生徒会長も、お昼のこの時間も


最初の頃は嫌で仕方がなかったのに



今では心地のいい私の癒しの時間になってて。


それはきっと、目の前で呑気に笑ってる先輩のおかげ







岸「どこ行くか？

やっぱ蕎麦だ『焼肉なんてどうですか？』



岸「はぁっ？！がち？ガチで言ってる？それ」



『めちゃくちゃガチですけど、何か問題でも？』



岸「じゃあ、割り勘でおねしゃすっ！！！」




腰から90度も曲げて、そんな丁寧にお辞儀されれば

その必死さに不思議と笑みがこぼれて。








岸「アルバイトだけじゃ奢りなんて大変なことなんだぞっ？！」


『別に奢ってって言ってないじゃないですか笑』


岸「なんかそれもそれで、俺のことバカにしてる？」


『してないです笑』






岸先輩といる時って、どうしてこんなに笑顔になれるんだろ。



一緒にいるこの時間が

楽しくて楽しくて仕方がない。



でもこの楽しい時間があと1週間もすれば、

なくなってしまう。






でも、この楽しさを知ってしまった今


こんな広い生徒会室で1人耐えることはできるのかな、？









◇

zundare_23→←zundare_21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す