オトシテミナヨ、私のこと。 (ページ28)

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28 side 廉ページ28

｢永瀬なんか大っ嫌いなんだから！！！｣

キレイな瞳に大粒の涙を溜めて教室から出て行ったあいつ

永｢何でこうなるねん｣

俺は、俺はただ

今日の放課後は俺と帰ろう、って。

そう言いたかっただけや。

1人残された教室はひどく静かで

どうしようもない罪悪感に襲われる

芽｢あんたさ、バカじゃないの？｣

｢は？｣

声がした方を振り向けば壁に凭れながら腕組みしとるあいつの親友がいた

芽｢ねじがかなりぶっ飛んでるあの子が、あんたの気持ちを察せるとでも思ってたの？｣

｢意味がわからへんねんけど｣

芽｢平野に春をとられたくないんでしょ？

大体、委員長に立候補したのも春が副委員長だったから。

今日の朝、春が平野の頭撫でたのが気に入らなかったんでしょ？｣

｢何で｢あんた、すっごく分かりやすいよ｣

あいつに分かってほしいこと、なんでお前が分かってるねん

でも何で？

今までやったら。

俺にコクって来た女が他の男とイチャイチャしてても何も思わへんかった

ほら、またや。

なんでこんな風に胸がチクチクするん？

あいつが紫耀を撫でてるのを見とるときと同じ気持ち

なんとも言えへん気持ちになる

芽｢その先は自分で気づきな

私が教えてあげるのは簡単だけど、教えたら教えたであんたは逆ギレしそうだし｣

｢何に気づくん？｣

何なんこいつ

ほんまに訳わからんのやけど

芽｢春、すっごく泣いてたけどほっといていいの？

あの子は泣き顔まで可愛いからね～

今ごろ他の男に掴まっ｢行けばええんやろ｣

ほんまに素直やない

それは俺が1番よくわかっとる

せやけど。

それよりもあいつが心配で

気づけば走ってた。

居場所も何も分からへん、あいつのもとに________

○