オトシテミナヨ、私のこと。 (ページ17)

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｢よしっ！

じゃあ、今日はついに委員長と副委員長を決めるぞ～｣

暑苦しい担任の声で始まったロングホームルーム

あの日から1週間。

驚くほどなーんにも変わってない。

あ、お昼は8人で食べることが多くなったし、休み時間も一緒にいることが多くなった。

あと、6人のことを名字で呼ぶようになった。

ただそれだけ。

『俺におちそうで怖いからなん？』

『おちそうで怖いから拒否するん？』

とか。

最後には

『俺がオトシテヤルヨ、お前のこと』

とか言ってたくせに。

変わったことはな～んにもありません。

いや～、絡まれないあたりとってもありがたい。

だってさ、あんなこと宣言されたらもっと絡まれるの？！って思うじゃん

｢じゃあ、まずは副委員長から決める！

副委員長は女子にするから、やりたいやつは挙手しろ～｣

一斉に下を向く女子に、しーんと静まり返る教室。

そりゃあ、こうなるわ。

女子高校生よ？！

私がやる！なんてそんなやる気に満ち溢れてる人、そうそういないと思うけど

｢これは、、無言の譲り合いか？！

譲り合いは素晴らしいことだが、まずはやりたいという意志を、俺に見せてくれ。｣

いや、バカだろこの担任。

無言の譲り合いじゃなくて、みんな本気で嫌がってるんです

岩｢ねぇ、ぷぅ、あの人何言ってるの？｣

神｢うーん、頭のネジが一気にどっかいっちゃったのかもね～｣

おい、女子を挟んで普通に会話するな

1番前なんだから先生に聞こえちゃうでしょ

｢じゃあ俺が決めさせてもらう！｣

もっと早くそうすればよかったんだよ

考えてみ？

クラスはみんなで30人。女子はそのうちの半分。

15分の1になるはずがない。

ふぉっ、やばい、ならない自信しかない！！！

｢今日は～、4月、、、って永井！｣

、、、ん？

今、私、呼ばれた？

｢よしっ！

俺は決めたぞ！

副委員長は永井にしてもらう！｣

｢は、はぁぁぁぁぁあっ？！？！｣

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