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｢なぁ、何で距離置いて歩くん？｣
電車を降りれば学校まで徒歩5分。
8時35分までに着席しとかないといけないのがうちの学校のルールです
で、今は8時20分。
どう考えても、学校周辺は登校する生徒で賑わってるわけですよ
そこに！
回し蹴り女と、モッテモテの人気男子が一緒にいたらどう思いますか？
昨日のあれだけできつねみたいな鋭い目を向けられるのに。
一緒に登下校したらそれこそ命日じゃんか！
｢ねぇ、早く行ってくれない？｣
ちらちらと後ろを振り返りながら歩幅を縮めるかりんとうにそう言う。
｢嫌や。｣
はい？
あの、嫌じゃないんですけど。
あの、めんどくさいので今になって駄々をこねないでもらいたい
｢なんやそのアホ面は｣
｢これ以上アホ面を晒す前に、早く学校に行って！｣
｢だから嫌やって｣
はっ？
いや、ほんとに何なの？
｢じゃあ私が先に行くから10分待ってて！｣
｢アホか、あと10分以内に着席せなあかんのに10分待ったら遅刻やん｣
あ、そうか。
いや、ほんとに何？
｢ねぇ、学校そんなに嫌だったら休めばいいんじゃない？｣
｢なんでそうなるねん、このアホ｣
｢はぁっ？！アホはそっちやバカ！｣
｢アホかバカかハッキリしろ！｣
何でそんなにちまちまと歩いてんのよ
昨日は引っ張りまくったくせに
歩幅合わせるとこ間違ってるっつーの！
海｢あれっ？廉じゃん〜
教室まで一緒に行こうよ｣
あ、あいつは、、。
あひゃひゃひゃ、って笑ってた人だよね？！
｢おい、お前も行くぞ！｣
｢やだやだ！あひゃひゃ星人、任せた！｣
海｢えっ？！
あひゃひゃ星人って俺なの？！
あひゃひゃひゃひゃ｣
逆に考えて誰がいるのさ。
いや、冷静に考えればすごい笑い声よ？
口をムッと結んで何か言いたげな人を脳天気な人に任せて、私はダッシュで走る。
かりんとうにあひゃひゃ星人。
優しい優しい私は、あなたたちが2人がしょっぱなから遅刻しないことを誰よりも祈ってるからね。
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作者名：ひめ
| 作成日時：2018年12月30日 0時
