憧れと現実は別世界【名探偵ｺﾅﾝ】

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あなたside




部屋を出て、階段を下ること約5分。




ﾄﾝｯﾄﾝｯﾄﾝｯと階段を降りる音だけが、家の中でこだまする。




あ「…この家無駄にでけぇ。」




やっと一階に辿り着いた私は、真っ先にｷｯﾁﾝへ向かって冷蔵庫に手をかけた。




挨拶に行くのだから、お菓子でも作っていこうかな?と思ったからだ。




私は、自炊することが多かったし、料理をすること自体が好きだ。




あ「…ﾁｮｺｸｯｷｰでいいか。」




冷蔵庫にある材料で考えると、ﾁｮｺｸｯｷｰが一番良いだろう。




何故か無駄に板ﾁｮｺがｽﾄｯｸしてあったのだ。




…決して、私が食べたいだけとかそんなんじゃないから。




甘いもの食べたいなとか、簡単だからとか全然思ってないから。




＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
＿＿＿




私、虎川Aはお隣さんのお宅を見上げて絶句中。




片手に紙袋を下げて、もう一度家のﾌﾟﾚｰﾄに目を移す。




あ「…工藤…」




はい、見事にﾌﾗｸﾞ回収致しましたよ、ええ!!




よく考えたら反対側の豪邸博士ん家じゃん!!!




もう駄目じゃん。関わらないとか至難の技じゃん。




ってかここ赤井さん…あぁ、今は昴さん住んでんじゃん。




何でお隣さんがFBI何だよ。そんなｻﾌﾟﾗｲｽﾞ要らねぇよ。




ｶﾞﾁｬ＿＿＿




昴「あの…」




あ「＿＿うわっ!!!」




…あーあ。ﾊﾞﾚちゃった。




まぁ、それもそうか。自分の家の前で女がﾌﾞﾂﾌﾞﾂ独り言言ってんだから。




え、ちょっと自分で言っちゃあ何だけど気持ち悪いな、私。




あ「あ、すいません。今日隣に引っ越してきた者です。良かったらこれどうぞ。あ、毒とかはいれてないですけど心配でしたら捨てて貰っても構いませんので。じゃ、失礼します。」




一方的に喋りまくって、紙袋を渡して、自ら話をぶったぎって、速攻で家に戻った。




名前?言わないよ。覚えられたら困るもの。




―――目指せ、平凡な一般人。

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