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五月雨が降る、午後三時のただ普通のある日。

〜探偵社にて

敦と谷崎と賢治は依頼元へ、与謝野と鏡花は買い出しへ。
今、探偵社に居るのは、国木田、太宰、乱歩の三人だけ。

いつもと変わらず国木田はパソコンの画面から眼を離さずキーボードを打ち続け、
太宰は窓を眺めている。
乱歩はお菓子を食べていたが、太宰の方を向き、話す。

乱歩「太宰、Aが如何して記憶喪失になったのか、知っているんだろう?」

太宰は真剣な顔になり、

太宰「ええ、知っていましたよ。そう、仕向けたのは私ですから。」

と、云う。

国木田「なっ...!」

驚きのあまり、国木田は椅子から立ち上がる。

国木田「仕向けたって...お前、云っている意味が分かっているのか?」

太宰「あぁ、しかし、Aが記憶喪失になるなんて、騙された私も馬鹿だ。」

乱歩「太宰、全て話せ、あの日の出来事全てを」

そして、太宰は話す。

あの日から二週間程前、私宛の手紙が何通も来るようになった。
綺麗な女性からの心中の誘いなら良かったんだけど。そうでも無くて。無視していたのだけれど、
その数は日に日に多くなっていて、仕方なく手紙に書いていた場所に行った。

私が行った場所には三人居て、変な数字の仮面を着けていたから、複数名の団体だろう。
Aって、何か隠しているだろうなと、出会った時から思っていたのだよ。
その隠している事を知るとは思わなかったね。Aは実験体だったらしい。

Aは頭が良いから、眼を離した一瞬で逃げ出したと云っていたよ。
そして研究所の近くの人気が少ない橋で私とAは出会った。
でも、こんな話をする為だけに私を呼び出した訳が無いじゃないか。

三人の内一人が言った。Aを返してほしいってね。私は勿論断ったさ。
でも、負けず嫌いなのか知らないけど、Aの顔だけでも見たいと云った。
もう、話す意味が無いと思った私は帰ろうとした。でもやっぱり、しつこくてね。

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如月ナツキ(プロフ) - 水瀬琥雪さん» うおぉぉ、読んで下さりありがとうございます!名字が一緒って運命ですかね?笑 応援ありがとうございます!更新楽しみにしてて下さい! (2022年12月6日 7時) (レス) id: 2105fe2679 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬琥雪 - まさかの、夢主と苗字が同じ!私の場合はみずせって読むんだけどねw更新頑張ってください!!続き楽しみにしてます!! (2022年12月5日 19時) (レス) @page7 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月ナツキ | 作成日時:2022年12月3日 14時

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