108本目 ページ9
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｢おーいゾムぅ〜〜｣
｢.........なんやねん｣
相も変わらず屋上でサボっているゾムの隣に座った。
メロンソーダを1口飲み、キャップを閉める。アホほど甘ったるい炭酸。人工甘味料の味と香り。
Aちゃんが好きな味。
ゾムはさみーと言いながらパーカーの紐をギュッと引っ張ってフードを閉めた。
｢お前なんかおかしないか？...前までそんなんちゃうかったやろ。｣
｢.........別になんも？それよか腹減ったしどっか食いに行こうや｣
「アカン」
起き上がって屋上から出ようとするゾムを静止した。
俺の声が聞こえていないのか無視してるのか、ゾムは足を止めない。
「聞こえへんのか？止まれっつっとんねん」
「...何、まじで」
俺がゾムの襟を引っ張って止めればゾムは不機嫌そうなオーラを丸出しにしながら俺を睨みつける。
「お前、おかしいんとちゃうか？
Aちゃんも怖がってたで。
『ゾムさんが少し怖い』って。」
彼女のこと怖がらせてんとちゃうぞ。
そう言えばゾムは黙った。
ぱしんと俺の手を叩き落とし、ゾムは鼻で笑った。
「なんや、嫉妬か？」
「.........誰に、何言われてん。お前そんな性格とちゃうかったやろ。」
「別に。.........ただ、」
害虫は排除せな、綺麗な花が可哀想やん？
そう言ってゾムは鞄を持ち、屋上から出た。
「............まさか、なぁ」
ゾムが振り返った時の殺意の籠った目が忘れられない。
その中にドロドロと溢れかえった醜い嫉妬。心の底から愛しくて愛して心配で止まない彼女しか見えていない瞳。
嗚呼、恋は盲目である。
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らむ(プロフ) - わー！！！まじすか？！！！めちゃくちゃ嬉しいです！！ありがとうございます！これからも頑張りますよ〜〜〜！ (11月1日 12時) (
レス) @page3 id: 09543f43fc (このIDを非表示/違反報告)
水傘るん(プロフ) - 一から全て読ませていただきました！！！とてつもなく最高でした...！！天才すぎます...！！これからも応援してます！！！！ (10月29日 1時) (レス) @page2 id: 4bf02c7a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむ | 作成日時：2023年10月19日 12時
