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ゾムさんと電車に乗って前に皆と行った海へ。
ゾムさんはこの前のことなのに懐かしく感じます、と眉を下げながら笑っていた。
目的地へ着き海の匂いを感じ、砂浜へ歩き出した。
｢…あ、あの、柊、さん………｣
｢？｣
｢…………な、なんで、海に…？｣
｢……海、好きなんですよね｣
なんでですか？と聞かれる。
なんで、って言われてもな……
返答に困る。なんとなく？と適当な理由を述べればそうですかと返される。
布みたいに薄い笑みを貼り付ける。滑らかで薄い、綿あめみたいにすぐになくなってしまうような嘘でも重ねれば重く強固な、誰にも見破られない本当になる。
だから私は────
｢…………ゾムさん、｣
｢っは、ひ｣
｢……私は、自分に自信がないです。
でも、海に来ると自分の悩みがちっぽけに思えてきて、頑張ろって思えるんです。だから、海が好きなんです。｣
このまま波に飲まれて消えてしまいたい、という言葉が喉まで出かかった。
ただ、そんな私を肯定してくれていたのはロボロ君だった。私の過去を全部知ってる彼は、私を滅多に否定しないし、私には甘すぎる。
砂糖よりも、蜂蜜よりも。
私がどんな状況でも海は変わらない。
静かで、誰もいなくて、落ち着いていて、冷たい。
だから、海が好き。
｢…………あ、…っ、あの、柊、さん、｣
｢はい？｣
｢……きい、てほしいことがあるんです、｣
聞いてくれませんか。
そう言ったゾムさんの表情はいつになく真剣だった。
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らむ(プロフ) - わー！！！まじすか？！！！めちゃくちゃ嬉しいです！！ありがとうございます！これからも頑張りますよ〜〜〜！ (11月1日 12時) (
レス) @page3 id: 09543f43fc (このIDを非表示/違反報告)
水傘るん(プロフ) - 一から全て読ませていただきました！！！とてつもなく最高でした...！！天才すぎます...！！これからも応援してます！！！！ (10月29日 1時) (レス) @page2 id: 4bf02c7a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむ | 作成日時：2023年10月19日 12時
