死んだ貴女から彼の誕生日に百合の花束が送られると… ページ10
・暁様リクエスト・
〈誕生日おめでとう〉
中島敦
「A…っ、さん…！」
思ってもみなかった突然の届け物に、一瞬驚きと喜びが湧き上がりました。しかし、貴女が生きていたら、このサプライズも貴女と一緒に笑えたのかな、とか貴女と一緒に喜べて、この花束のお礼も云えたのかな、と思い始めると、途端に寂しさが溢れてきて仕舞います。貴女を想う涙が、だたひたすらに溢れて止まない＿＿。
芥川龍之介
「…お前が居なければ、こんなもの…」
貴女からのプレゼントはあるのに、貴女本人は居ない。その悔しさに表情を歪め、花束を床に叩きつけようと腕を振り上げます。しかし結局は、どんな形であれ貴女からもらったものを無碍に扱うことなどできなくて、力無く腕を下ろします。百合の花束に、朝露とも夜露とも違う水滴が伝いました。
太宰治
「偽りの陽気さも…君が居たから…君が、居たから……私は…！」
暗い昏い彼の世界を、初めて明るく照らしたのは貴女でした。
貴女から送られてきたのは、黄色の百合でした。花言葉は、「偽り」と「陽気」。黄色の百合は二人が初めて逢引をした日に、貴女が花屋の店先で見つけて、
「知ってる？黄色の百合の花言葉。治にピッタリな言葉なんだよ」
と、
「だからね、此処でこの花を見ると、いつも治のことを思い出すの」
と、そう云っていた花でした。組み合わせとしてあまり良い花言葉ではなかったかもしれませんが、黄色の百合は、二人にとって特別な花だったのです。彼は花束を抱きしめて、貴女が死んでから初めてさめざめと泣きました。
中原中也
「俺の誕生日に、百合の花束かよ…手前は最後まで手前らしいなァ……」
百合の花は、貴女が好きな花でした。彼が藤の花の方が好きだとか、花束にするなら薔薇の方が綺麗だし、縁起も牡丹の方が良いといくら云っても聞かず、家にいつも飾っていた程に。そんな貴女の我儘な所が、彼は大好きでした。いいえ、今でも大好きなのです。
「純潔も、甘美も、高貴も、上品も、飾らねぇ美しさも…！全部、手前のもんだったぜ…A…」
貴女に、耳にタコができるほど聞かされた様々な百合の花言葉が、彼の口から次々と零れ落ちていきました。どれも貴女を思い出させる言葉ばかりで、彼はまた涙を流します。
夢で貴女に「貴方なんかもう要らない」と云われると…→←貴女と彼が協力遊戯をすると…
ラッキーカラー
あずきいろ
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D night(プロフ) - 月華さん» こちらこそ長い間お待たせしてしまったにも関わらず素敵な感想をありがとうございます…！確かに笑！あの猫には芥川さんの血が入ってるかもしれませんね…。芥川｢僕は猫ではない。それに、僕は太宰さんに対してあのようなはしたない真似はせぬ｣ (8月22日 23時) (
レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - D nightさん» リクエストの一つをありがとうございました！猫カフェで敦君、芥川さん、中也さんが猫に好かれ、楽しんでる姿が見てて和み、太宰さんは猫に拒否されてる姿が面白かったです！でも、一匹の猫が太宰さんに懐くとは、もしや、芥川さんみたいな猫…！？ (8月22日 14時) (レス) id: 216fbd3da5 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - 夢主の名前表記までミスってた！！！芥川さんに名前呼ばれたかった方々ほんとごめんなさいの気持ち… (8月21日 0時) (レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - たった今2ヶ月前の失態に気づいた。名前…名前の表記…なんでフルネームじゃないのッ！？いつの間に呼び捨てみたいになってたの！？恥ずかしい！！ (8月21日 0時) (レス) @page46 id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
D night(プロフ) - クリスタルパワーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！！次のリクエスト、承りました。こんな気まぐれ更新の作品をご愛読いただいてほんとにありがとうございます😖❤️ (6月11日 23時) (レス) id: 4cc2763b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：D night | 作成日時：2021年3月18日 21時
