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それから彼は週に2、3度のペースで
旧校舎に訪れては決まって美術室の窓際で本を読む。






「また来たの」




なんて私が嫌そうな顔をすれば
片方の口角をあげてニヤッと笑う。




WN「キムさん、今日は何書くんですか」





茶化すように敬語で聞いてくる彼は
意外といけずなのかもしれない。








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彼は転校早々に王子と呼ばれている。
スポーツも勉強もできる、容姿もいい。
そんな彼のことを女子がほっておくはずがない。




『ウォヌくん!!!』



隣の席だと群がる女子に睨まれることも多々あるし
短いスカートの裾が私の机の上を掠ってる。
正直迷惑だ。





WN「何」





彼はいつも冷たい返事をする。
それが女子にはまた刺さっていいらしい。




『お弁当一緒に食べない?』


なんてお願いする女の子はいつも可愛い子ばかり


WN「…食べない」


目も合わせずに言うから
女の子はいつもしょぼくれてる戻る。
それをいつも可哀想だなと思ってしまう。
少しだけ。




WN「キムさん、今日いる?」




彼は旧校舎に来る日は決まって
私にそう訪ねてくる。





「…まぁ」





WN「そっか」






私がいない日なんてないんだけど。
分かってて聞いてるから嫌がらせなのかな。








「ヒョーーーーーンンンンン!!!」




廊下から聞き覚えのある声がして
反射的に顔を背けた。




WN「お前うるさいよ」


「ヒョンが迎えに来てって言ったんじゃん」


WN「迎えにき方があるでしょ」


「…ごめんなさい……って2人席隣なの?」


WN「…………え?」




後頭部に視線が集まるのが自分でもわかる。
ミンギュだ絶対に。





「……何」



MG「もーー!またつんつんしてる」



WN「………何?知り合い?…」



曇ったウォヌさんの顔は怖い。
眉が歪んでる。
なんでこんなやつとミンギュが仲良いかって?



MG「俺のお姉ちゃんです!」



「です。」



WN「……え」




教室内の人にも聞こえていたのか
ざわついてしまった。
目立ちたくなかったのに。




『ミンギュくんの…姉?』
『似てなさすぎて…笑』



そんなの分かってる。

中身もが意見も私が劣っているのも知ってる。

こうなるから嫌だったんだ。





「……はぁ、」





気がついた時にはため息がこぼれてしまっていた。





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Buu(プロフ) - こころさん» ありがとうございます(;_;) そんなこと言って貰えて幸せ桃の木です (5月2日 23時) (レス) id: 0214dc71c7 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - これからの展開気になります!ゆっくりで大丈夫ですので更新楽しみにしてます☺︎ (4月3日 3時) (レス) @page8 id: ff02d19e18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Buu | 作成日時:2024年2月26日 12時

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