黄色のゼラニウム ページ1
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ただ誰かに愛されたかった。
必要とされたかった。
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「おは..よう」
『遅刻するわよ』
慌ただしい朝は機嫌の悪い母に
眉間に皺を寄せて新聞を読む不愛想な父。
「母さん〜俺の靴下どこ!」
『ちゃんとベットの上置いたわよ』
「ないんだけど!!」
『床に落ちてるんじゃない?』
「あったー!! おはよ!!」
『おはよミンギュ』
なんてどたどた階段を下りてくる弟に
ミンギュには甘い母。
MG「姉ちゃん、おはよ」
『...おはよ』
私とは違う山盛りの朝食。
明るくて人気者の弟。
根暗な私。
『ミンギュ、入学式なんだから急ぎなさい。
母さんも準備しなくちゃ。』
ミンギュは長い受験生活を終えて晴れて高校1年生になった。
年子な私たちは今日から同じ高校に通う。
MG「え、入学式来るの?」
『そりゃ行くわよ』
MG「姉ちゃん時行ってなかったじゃん」
『どうしても都合が合わなかったんだから仕方なく行けなかったのよ』
嘘だ。
知ってるよ母さん。
母さんは私に興味がないから。
「行ってきます。」
急に席を立った私に少し驚いた母は
珍しくいってらっしゃいといった。
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少しざわついている学校の廊下を抜け
教室に入る。
挨拶する人はいない。
人と話すことは苦手だ。
言葉を交わさなくても顔に十分出ているから。
『席付けー転校生を紹介するぞ。』
なんて先生の一言でドッと教室がわく。
新学期だから転校生は珍しくない
「さっき廊下で見たんだけど超イケメンだった」
「背も高かったよね」
「同じクラスとか嬉し!!」
早速1軍女子に狙われている。
まあ私には関係のないことだから。
頬杖をついて外を眺めると
入学生が楽しそうにしてる。
『チョン・ウォヌです。よろしくお願いいたします。』
窓の外にミンギュがみえた。
もうすでに女子に囲まれてる。
「イケメンすぎ」
「え、え、レベル高」
「席はキムの横な〜」
「キムさんいいな」
楽しそうなミンギュの笑顔が鼻につく。
弟が苦手だ。
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肩をつつかれて横を振り返ると転校生が
笑顔で「チョン・ウォヌです。隣よろしいくね」
なんてさわやかな笑顔を見せるから。
「よろしく」
それだけ返事をした。
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Buu(プロフ) - こころさん» ありがとうございます(;_;) そんなこと言って貰えて幸せ桃の木です (5月2日 23時) (レス) id: 0214dc71c7 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - これからの展開気になります!ゆっくりで大丈夫ですので更新楽しみにしてます☺︎ (4月3日 3時) (レス) @page8 id: ff02d19e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Buu | 作成日時:2024年2月26日 12時