妖怪学園Y〜妖術HEROの愛され姫〜2nd【Nとの遭遇】

後藤先生とノート！ ページ32

「消しゴムで名前を消せば、ノートの効果は消えるはずだよ」

「「後藤先生！？」」

あの国語教師、後藤先生が現れたのだ。
後藤先生は驚く皆をよそに、ポケットから消しゴムを取り出し、ノートを待つマタロウに差し出した。

「やってみて」

マタロウは消しゴムを受け取ると、ノートを開いてそこに記されていた沢山の名を消した。

『寺刃ジンペイ』『雷堂メラ』『木田栗鼠人』『桂馬アユム』『坂田ハヤト』

今日一日でゲスにされたこの人物達は、後藤先生の思惑通り元に戻ったのだった。



元に戻ったジンペイと、それを食い止めていたコマとフブキが姿を見せたときには、Aも思わず「良かった……」と呟いていた。

「よくやったな、マタロウ！A！」

「根民君はどうしたの？」

今来た３人組が、あたりを見回してマスオを探す。

「充分反省してたから、帰してあげたよ」

「ジンペイにも、ごめんって言ってた」

マタロウとAの説明に、ジンペイが「そうか」と納得して言う。

「ノートの件は、僕達と後藤先生に任せるって」

「ってことは、後藤先生も知ってたんですね！」

コマが驚きを隠せなくなる。
図書館であれほど怪しい態度を取っていたのだから想定外というわけでは無いが、やはりゲスノート事件には関わっていたらしい。

「実はこのノートは昔、私が使っていたノートだったんだ。名前も書いてあるだろう？ほら」

後藤先生が、ノートの表紙に書かれている『G・S』を指す。

「『G・S』は、『Gotou Susumu』のイニシャルなんだ」

「ゲスってことじゃ無かったんですね！」

『G・S』の衝撃的な意味に、一同が納得する。

「そう、最初はゲスになるノートなんかじゃなかったんだ」

「え？」

ついマタロウが聞き返す。
後藤先生は、自らの身の上を語り始めた。

「当時この学園に通っていた私は、背も小さく周りからいじ.められていてね……。ノートにいじ.めっ子達への文句を書き綴るのが日課だった。面と向かっていじ.めっ子達に言えない私の話を、ノートがきいていてくれている気がして、気持ちが和らいだ」

怨霊ゲスパイダー誕生！？→←ゲスノートゲット！

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