妖怪学園Y〜妖術HEROの愛され姫〜2nd【Nとの遭遇】

ハヤト君どうしたの！？ ページ20

「あっ！」

「ボールじゃなくてズボン取られてる！？」

ジンペイとマタロウが驚いてハヤトに視線を向ける。

「そっかそっか、取らなきゃいけないのはボールだったな〜」

「俺のズボン返せ〜！！」

ズボンを取り戻すため、ハヤトに飛びかかるジンペイ。
だが、ハヤトはそれを待っていたかのように目を輝かせニヤリと笑った。

ハヤトがリフティングを始めたのだ。
使っているのは、ボールでは無く……

「それボールじゃなくて俺の尻ーっ！！」

ボールの様に丸まったジンペイだった！

「体がボールみたいにされてる！！」

「普通人間とボール間違える！？」

マタロウとAが、続けざまにすっとんきょうな声を上げた。

「それっ！」

「うわぁぁぁ〜っ！！」

ジンペイボールは勢いよく打ち上げられ、ハヤトはそれをオーバーヘッドシュート！
ゴールに飛んでくるジンペイに、マタロウは悲鳴を上げながら何とか避ける。

「うわっ！ちょっ、ひっ！」

「へぶっ！」

ゴールネットに叩きつけられたジンペイは、見るも無惨な顔に……

「ジンペイ！……ハヤト君、どうしちゃったの……？」

Aだけではなく、クラスメイト達も困惑の表情でハヤトを見ている。

当のハヤトは、サンバのリズムで「ゲスゲス」と口ずさみ、謎のポーズを決めている。
本当に謎だ。

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