妖怪学園Y〜姫はHEROになれるか〜

27,アジトまでの道のり！ ページ31

どうやら、先程えんら先生がジンペイにくれたのは、通信できるイヤーチップだったらしい。
今はしっかりジンペイの耳に装着されている。


…さて、A、ジンペイ、コマ、マタロウは今どこにいるかと言うと…

「この先に『番長』のアジトがあるのよね？…て言うか、怖い、何か出そう…」

Aが言う通り、ここはY学園の校舎である事は間違いないのだが、手付かずになっている、正に不良やマフィアのアジトにうってつけの区域だった。
廃校のごとく、全てが古びている。

「ほ、本当に何か出るよこれは！うー、学校にこんな所が…さ、流石小社会…」

「スラム街って感じですね…」

「雰囲気出てて、いいじゃん」

ニヤリと笑えるジンペイの気が知れない。

「雰囲気って何のよ！それに、ちっともいくないし！」

ツッコミは忘れないAだが、ガタッと椅子が倒れた音で身を震いあがらせた。

「もう嫌だ！番長だか班長だか知らないけど、アジトにするならもっと明るくて清潔な所を選んでほしいわ！」

無理な願いと知っていながら、Aが悲痛な声を上げる。

(怖がるAさんも可愛い！)

ビビりまくりのマタロウだが、少し呑気に感じる。

「あっ、あれゴキb」

「「「いやあああああああ！！！！」」」

ジンペイが普通に発した言葉のせいで、残りの3人は悲鳴をあげジンペイの上に乗っかるハメに。

「嫌だぁーっ」

「ゴキちゃん嫌いーっ」

「こっちを先に撲滅したいーっ」

「ちょっ！重っ！冗談だってのに！」

「「「シャレになってない！！」」」

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