音速の針鼠達と能力者 (ページ2)

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プロローグページ2

夢奈song
あぁ､今日がまた始まった｡悪夢の1日が｡両親は共働きで､いっつもイライラしてる｡そしてそのイライラを私達にぶつける｡･･･痛い｡辛い｡だからこそ､Aにだけはこんな事させたくない｡だから私は暴力と暴言を受けるんだ｡
{やめてよ､お父さん･･･私達を愛してよ･･･}
そんな呟きは､暴言と暴力の音に埋れて誰にも聞かれないまま､消えていった｡

夢音song
あぁ､また始まった｡悪夢の1日が｡ねぇ､お母さん｡お父さん｡私達だって人だよ?私､大分精神的にヤバいよ?･･･でも､だからこそAにはこんな事味わって欲しくない｡だから私は暗闇に1人､居続けるの｡
[お母さん!何で!?開けてよ!]
叫んでもお母さんはもうその場に居ないのか､聞く耳持たず｡私の叫び声はただただ､閉じ込められた部屋の中に響いて虚しく消えていった｡

Asong
あぁ､また始まった｡悪夢の1日が｡ねぇ､夢奈姉､夢音姉｡私､もう2人が苦しむの､見たくないよ｡聞きたくないよ｡ねぇ｡私を1人にしないでよ｡
『夢奈姉､夢音姉､怖いよ･･･』
そんな呟きは2人に届くはずが無く､独りポツンと居る広い部屋に吸い込まれて消えていった｡

3人song
そんな私達が唯一つ自由にやる事を許されている物がある｡それは､ゲームの【ソニック】｡私達はそれを思いっきり楽しんでいた｡
ある日､彼女達がいつものように暴力･暴言を受け､精神をやり､孤独に耐えた後｡いつもは此処でAが居る部屋へ戻るのだが､今日は戻されなかった｡私達は何も出来ずに夢奈姉は痛みに耐え､夢音/夢音姉は精神を落ち着かせ､Aはただただ､孤独に耐える｡そんな夜になるのかと私達が怖がった直後､宝石が部屋の中にあるのを見つけた｡とても綺麗なシトリンイエロー/ルビーレッド/クリスタルホワイトの宝石｡私達はそれに触れた｡その途端､ﾋﾟｶｯと酷く明るい光｡私達は咄嗟に
『{[私達を自由にして!]}』
そう､叫んだ｡

そして目が覚めたのは

家では無い別の場所｡

{空･･･?}
[花が綺麗･･･]
『見た事ない場所･･･』
『[{此処は何処･･･?}]』