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《Geonil》
そのロッカーから出てきたのは。
小さな、金属片。
GI「はぁ……。駄目でしょ、こんなところに入れちゃ」
握れば手の中に隠れてしまうような、歪んだかけらだけれど、これは、
GI「大事なものなのに…」
たまたまハンカチを持っていて良かった。
丁寧に包んで、鞄の中では何かに潰されそうで、コートのポケットに入れた。
落としてしまいそうで、滅多に閉じないポケット口のファスナーをしっかりと閉じる。
これが有るべき場所は、ここじゃない。
コインロッカーと似たような形状でも、まるで違う神聖な場所に、これは有るべきものだ。
俺はまた車に舞い戻る。
駐車場代だけでもバカにならない旅だな、これは。
けれど、そうか、と思う。
付き合いだした頃に、Aは俺に長い長い片思いをしていたのだと言った。
俺はそれにひどく驚いて、自分にそんな価値があるとも思えなかったし、
GI「どうして好きだと思ったの？」
思わず訊いてしまった。
Aは、
A「ふと「好きだなぁ」って思う瞬間は何度もあったよ」
と言っただけだったけれど。
これが、その答えなのかもしれない。
行き着いた先は、Aの父親が眠る納骨堂だった。
この破片は、彼の遺品となった粉々のカメラの、最後に見つかった一片だった。
随分と時が経ってから偶然に出てきたそのかけらを、既に納骨堂に納めてあったカメラにはめ込まなくちゃ、と言ったAの手が震えていて。
俺はその手を握って、一緒にここまで来たのだ。
この子を守らなければ、と。
確かにそう思って、その手を握ったのだ。
ソウル駅のコインロッカーに行った時も、そう思っていた。
それは、俺にとっては恋心ではなかったけれど。
その瞬間瞬間に。
Aが、俺が居て良かったと、俺を好きだと、思ってくれていたのなら。
今は素直に嬉しい。
俺は管理人に事情を話して、コインロッカーみたいな小さな納骨スペースの鍵を借りて、カメラに破片をはめ込んだ。
花くらい買ってくるべきだったと思いながら、いつか俺はこの人より歳をとってしまう日が来て、Aも俺も皺くちゃのおじいちゃんおばあちゃんになって、最後まで一緒に居ますから、と飾られた写真に誓った。
カメラの下のピンクの小さな付箋には。
［ゴニルがイルになった場所］
ああ、確かにその時も、俺は君の手を握っていたね。
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hime(プロフ) - 鈴さん» いつもお立ち寄り&コメントありがとうございます(^ ^)なかなか更新できずにいますが、ソンモくんが帰ってきたら妄想もスピードも倍増したいです！またお立ち寄りください(*^o^*) (2018年4月15日 1時) (
レス) id: 674f15895d (このIDを非表示/違反報告)
hime(プロフ) - みさきちさん» コメントありがとうございます(^ ^)お返事遅くなってごめんなさい…(>_<)ファンだなんて恥ずかしいですけど嬉しいです！かなりペースが遅くなっていますが、頑張ります！ (2018年4月15日 1時) (レス) id: 674f15895d (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 楽しく読みました…有り難うございました♪☆達の彼女達も仲良しで良いな〜それぞれのペア会話も面白くて…。6人の話を待たせて下さいませ…。 (2018年4月8日 22時) (レス) id: bcaee24547 (このIDを非表示/違反報告)
みさきち(プロフ) - 突然すみません…毎回楽しく読ませてもらってるファン読者です、完成お疲れ様でした！次回作の超新星6人のお話も楽しみにしていますので、体調など気をつけてhimeさんのペースで執筆グァンばって下さい！いつも素敵な作品ありがとうございます♪リピ読みしまくりです♪ (2018年4月8日 9時) (レス) id: ff9a58fc68 (このIDを非表示/違反報告)
hime(プロフ) - poppyさん» いつもお立ち寄りありがとうございます(^ ^)なかなか更新できずにいましたが、バレンタインがどんどん遠のくので、気合いで更新しました（笑）。また少しずつでも更新したいと思っているので、遊びにいらしてくださいね！ (2018年4月5日 1時) (レス) id: 674f15895d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hime | 作成日時：2018年2月13日 1時
