おまけの後日談 3 ページ19
《stylist》
なんで？
なんで私はグーを出した？
って言うか、６人も居て、なんで一発で勝敗が決まるわけ？
しかも、私、勝手に乗り込まれて場所を提供しているんですけど？
どうせこの膨大な出前を肴にメインディッシュは私の話なのに？
呆然と立ち尽くす私の、負けを意味する拳が震える。
由香子オンニが出前を頼む電話も、気のせいか遠くに聞こえる。
へなへなと椅子に座り込んで。
スマホを取り出した。
メイン画面に映し出された時間は、とっくにグァンスの勤務時間を過ぎている。
今日はスマホを使える自由時間がグァンスに有りませんように、と祈りながら、
A彼氏ジャンケン負けた。チキンとピザと中華とサラダとスイーツの請求行くからよろしく
送った直後、スマホが激しく震え出した。
神様はどこまでも意地悪だ。
A「ヨ、ヨボセヨ…」
KS「俺、誰かさんが記憶をなくすほど呑んだ日の、アホみたいに高いタクシー代をソンジェヒョンに払ったばっかりなんだけど」
不機嫌極まりないグァンスの声が、脳の奥まで響く。
A「だって、負けちゃったんだもん…」
KS「俺より稼ぎの良い人が、兵役中の彼氏に払わせるとか、マジでわけわかんねぇ」
A「だから、負けちゃったんだってば」
KS「ヌナに渡してあるカード、今すぐ止めても良いんだけど」
私だって自分で払って済むなら自分で払いたい。
A「だから…」
もう泣きたい。
そんな私の様子に、電話の奥でグァンスはクククと笑って、
KS「じゃあ、３回「グァンス愛してる」って言って」
A「は？今ここで？」
いつの間にかみんながこちらに注目しているここで？
KS「だって、俺にオイシイこと一個もないじゃん」
……確かに。
KS「ん？言ってごらん？」
Sだ。とんでもないドSだ。
私は目を瞑って。
息を吸い込んで。
A「ばーかばーかばーか、愛してる愛してる愛してるっ」
叫んで、通話をぶち切った。
当然のように周りは大爆笑で。
私は次々に届く出前にグァンスのカードを切りまくって。
翌日、
彼氏ズうちのがごちになりました(笑)
と言う有り難いメッセージが全員の彼氏から届いたのは言うまでもない。
そんな、情けなくて泣きなくなる後日談。
終わり
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hime(プロフ) - 鈴さん» 早速覗きにきてくれてありがとうございます^_^グァンくんはきっと一生ヌナに振り回されるんですよ（笑）くだけた感じで最後はほっこりしたお話にしたいなぁと思ってます♪ (2017年4月23日 9時) (
レス) id: ddedc4cb17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - クダケタ感じで好きです…彼女達を’sで表すのも良いな〜！って思いました。やっぱり大変なんですね…電話後のグァン君は集中に欠けたかな〜！小笑。 (2017年4月23日 7時) (レス) id: bcaee24547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hime | 作成日時：2017年4月23日 1時
