最悪 ページ6
夢主side
「あら、Aおかえりなさい！ご飯できてるわよ！」
母が、私を明るく迎えてくれる。
……どうしよう。兄さんが、本当に個性を手に入れてしまったら。私はいらない子になっちゃうのかな？
『ごめん、ご飯いらない』
ごめんね、母さん。お腹すいてないの。
「そう？でも食べないと、成長期なんだから。」
『…ごめん、お腹すいてない。』
だめだ、こんな小さいことでイライラしちゃう。だめ、だめ。
「でも……。」
『うるさいなぁ、いらないって言ってるじゃん。聞こえないの？』
ダメ、止まって、それ以上喋らないで、私も、母さんも。
「親に向かってなんですかその喋り方！」
『うるっせえな！無個性に生んだくせに、親面してんじゃねーよ！』
やめて、やめてよ、私の口。ほら、帰ってきた兄さんに勘違いされちゃうじゃん……。
出久「A、何、今の。母さんに謝れよ。」
『は？何お前、マザコン？それとも、あれ？オールマイトに認めれたからって調子乗っちゃってんの？私、それ知ってるんだけど。もう個性貰えるから怖がる必要ありません〜って？ふざけんな。』
バチンッ！
『ｯ…は、いってぇな、殴ることが正義なのかよ。…こう考えたらヒーローって最悪じゃねえか。良かったなあ、クソ兄貴。テメエは個性を貰えて。』
出久「それ、いつ聞いてたの。」
『はっ、あんな大っぴらに話せば聞こえるっつーの。それになんか隠してるっぽかったし。』
出久「そんなことはどうでもいいんだよ、母さんに謝りなよ。」
『チッ……ああ、はい、すいませんでした。私がわるうござんしたぁ〜、はい、これでいいか？満足か？マザコン野郎が。』
ごめん、ごめんなさい、母さん、兄さん。私、本当はあなた達のこと嫌いじゃないよ。本当だよ。
『……ごめん、部屋いくわ』
逃げさせてよ。これからもずっと、変われない、弱い私に、無個性の私に、逃げ道をください。
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青花 - すごく面白いです！泣きました 更新頑張ってください！！ (2017年10月9日 18時) (
レス) id: ed79109cd0 (このIDを非表示/違反報告)
もーにゃん - 更新頑張ってください！！！！ 応援してます(#^.^#) (2017年7月27日 22時) (レス) id: 50e6bfe089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せな | 作成日時：2017年7月21日 23時
