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紫「じゃあ乾杯！！」
はまちゃんの合図でそれぞれの頼んだ
お酒を手にグラスを合わせた
帰りの車の中で神ちゃんが俺らの行きつけのお店を
予約してくれて着いてからはいつも通り
慣れたように馴染みの個室へ案内してもらった
緑「のんちゃん、ペース早ない？大丈夫？」
久しぶりの集まりと盛り上がる会話で
ついお酒が進んだ俺に心配そうな神ちゃん
「みんなで飲むなんて久しぶりやん！それに、はまちゃん最近誘ってもずっと断られてから…」
紫「それはほんまにごめんな、実は…」
"俺な今付き合うてる人がおんねん"
申し訳なさそうに目一杯眉を垂らしたはまちゃんから
告げられたのはどこかで感じていた事やった
「…ん、なんとなくそうかなって思ってた」
紫「一緒に住んどって…その今すぐとかちゃうねんけど将来の事とか考えてるねん」
わかってた、だってはまちゃんモテるねん
今までも恋人いるんやろなって時もあったし
でもこんな風に報告とか初めてやった
青「どんな人なん？」
流星の問いかけにポケットから取り出したスマホを開き
恋人と撮った写真のいくつかを見せてくれた
小さくて笑顔の可愛らしい人
きっとはまちゃんの隣に並んでたら
お似合いなんやろうな
緑「めっちゃ可愛い子やん！この�陲舛磴鷙�せそう！」
"やろ〜"って嬉しそうに、でもどこか照れくさそうに
笑うはまちゃんに黒く濁った感情が込み上げた
「…やない…！」
紫「望？」
「はまちゃんにこんな人勿体無い、全然お似合いなんかやない！！」
呆然と静まる空間に注文したばかりのお酒の入った
グラスをテーブルに叩きつける音が響いた
緑「…のんちゃん？」
「あっ、いや！ちゃうねん、はまちゃごめ…紫「そうやねん」
やってしまったと気づいた時には遅くて
謝ろうとしたと同時に被さるはまちゃんの声
紫「ほんまに俺にはもったいないくらいええ子やねん、こんな俺がいいゆうてくれて…この子だけは絶対俺が幸せにしてあげたいって思ってるねん」
はまちゃんは俺の言葉に一瞬驚いた表情を浮かべてから
すぐふにゃと目を細めて笑いながら手元のスマホに写った
写真を愛おしそうに見つめていた
ずっと向けられたかった視線の先に
おるんは俺じゃなくて
こんなん勝たれへん
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作者名：さゆ | 作成日時：2024年1月8日 17時
