好きな人の話(青×桃) (ページ1)

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1.桃ページ1

桃side

「はーまーちゃん！！」

収録合間の待機中、楽屋に勢いよく入り向かう大好きな人の隣
椅子に座りスマホを眺めるはまちゃんの膝に頭を預ける

「んでな、ロケん時流星がさ…」

今日あったこと、面白かったこと、なんでもよくて
ただはまちゃんと過ごす時間が1番好き

紫「…んー」

ちゃんと聞いてるんかわからんような曖昧な返事
どうせまた釣り動画でも真剣に見てるんやろな…

「もぉーはーまちゃん！ちゃんと聞いてる！？」

細くて筋肉質な硬い足にグリグリと頭を押し付ける

紫「ちょっ望、痛い、痛い」

なんて言いながら持っていたスマホを隣に置き
俺の頭を止めようとする

ここまでがいつもの流れ

「…俺、はまちゃんの匂い好き」

紫「ん〜ほんまに？望いつもそれ言うてるな」

そう言いながら俺の髪を撫でるように
置かれた大きくて大好きな手

あっこれもいつもの流れな

紫「あ、望。ごめん、電話。」

俺の身体を起こして隣に置いたスマホを手に持つと
楽屋から出ようとしたはまちゃんは、
一度立ち止まってからくるりと振り返り
俺の手にそっと小さな袋を手渡した

紫「あっせや、これやろ？昨日望が話してたチョコ」

「え、これ」

紫「夜たまたま飲みたい気分でな笑」

コンビニ寄ったら見つけてん、なんて
優しく笑うはまちゃんにまたきゅんと高鳴る胸

ちゃんと俺の話覚えてくれてるんや

「…ありがとう」

紫「ん、じゃちょっと行ってくるな」

ぽん、ぽんっと頭に手を置いた後
楽屋を出ようとするはまちゃんは
入れ違いで入るしげに呼び止められていた

そんなんしてたら電話切れん…あっ、切れた

はまちゃんは鳴り止んだスマホに少しだけ
慌てながらしげとの会話を止めて楽屋を出た

俺の好きな人は

なで肩で
みんなから弄られてて
アホやし
でも、優しくて
一緒に居ったら安心して

そして
恋の楽しさを教えてくれた人