その後 ページ13
風磨side.
あれから1ヶ月、Aちゃんは入院のために仕事を休むことに。
徐々に食べれるようになったAちゃんは、前までの活力を取り戻してきた。
早く復帰したいと、新聞やニュースをたくさん見て過ごしている。
長谷川さんが、「Aちゃんの穴はなかなか大きくて」、とぼやくくらい、Aちゃんの仕事ぶりはすごかったらしい。
Sexy Zone TVは、Aちゃんがいないと撮れないし、撮りたくないと談判したら、メンバーのプライベート密着ビデオを5週にわたって放送することにしてくれた。
俺はというと、いつもの仕事に加えて、ツアーファイナルがあって、今年もやらせていただく24時間テレビの準備もあって。
お見舞いにはあまり行けず、3日に1度くらい電話をしている。
病院生活は暇らしい。
入院し始めは、マスコミの人がたくさん押し寄せていたから、俺らSexy Zoneは全然会えなくて。
一度だけどうしてもといって病室を覗いたら、Aちゃんのご家族の方が関西から来ていて、彼氏なのかと誤解されそうになった。
俺はめちゃくちゃ私服でアクセサリーもジャラジャラだったからかなり焦ったのだけど。
Aちゃんは、「彼氏みたいな感じかもね。笑」とか言い出すし。
だけどご家族のみなさんは良い方々で、「Aのこと、よろしくね。」と言っていただけた。
風「なんであんなこと言ったの。」
「えへへ。笑」
風「彼女にしてほしいの？笑」
「え、してくれるんですか？笑」
風「うーん。笑」
「変な期待持たせないでくださいよ！！！笑」
風「うーーん、俺らちゅうした仲だしね。」
そういうと、「風磨くんが…」と顔を真っ赤にしてそっぽ向く。
彼女、というのは単純な言葉で。
多分Aちゃんも好きでいてくれているし、俺もAちゃんが好き。
それでも安易に言えないのは俺がアイドルだから。
今のまだふらふらした俺じゃ、Aちゃんを傷つけてしまうだろうから。
俺は、次のある仕事が終わったら、Aちゃんに告白することを決めている。
自己中な考え方なんだけどね。
だからそれまではこのままでいたい。
Aside.
風磨くんは多分私のことを好きでいてくれている。
確証がないからただの自惚れ野郎なのかもしれないけど。
それに、風磨くんは軽い気持ちでキスする人ではないと思う。
きっと風磨くんなりに考えてくれてるんだと思う。
だから今はこのままでいたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 903人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2018年3月10日 19時
