朝2 ページ32
Aside.
ス「おはようございます、すいません、朝ごはんの用意なんてスタッフの仕事なのに、お2人にさせてしまって。」
「いえいえ、早く起きちゃっただけですよ。」
健「僕らに任せてください。」
ス「申し訳ないです。あれ、……Aちゃん、すっぴんですか??」
忘れてた。
思わず顔を隠してしゃがみこむ。
「今のシーン、カットでお願いします。」
ス「いや、放送させていただきます。笑」
これは非常に大変な事態。
必死に説得していると、
ス「皆もう起きてくると思うので、僕ちょっとSexy Zoneのみなさん起こして来ますね。」
と逃げられちゃった。まずいなぁ。
とりあえず、これ以上すっぴんを見せないようにしないと、と準備の合間に3分クオリティのメイクをして誤魔化す。
健「そのままでも可愛いのに。」
「いやテレビはまずいですよ。だらしないです。」
健「そういうもの?」
話しているうちに、スタッフさんに起こされた皆さんが外に出てきた。
フルーツをいつのまにか全て切り終えた健人くんは、風磨くんのところに行って携帯を見せていた。
風「え、まじで。俺やば。」
なんていう寝起きの割に大きな声が聞こえて来る。
風磨side.
朝寝起きが悪い俺は、すっかり起きている中島に、「面白いからこれ見て」と中島の携帯を押し付けられた。
見るとそこには寝ながらAちゃんを思い切り抱きしめる俺の写真が。
密着度がおかしい。
中島が、「A朝から赤面してたよ」って言うから、意識してAちゃんを見ると、料理をしながらこっちを見ていたAちゃんと目があった。
あのAちゃんを抱き枕にして寝てたのか、俺。
無意識にしても好きすぎるだろ。笑
感覚を思い出そうとするけど全く思い出せなくて。早く起きれば感触を確かめられたのに、と寝起きの悪い自分に後悔した。
…
Aちゃんが目の前で焼いてくれたフレンチトーストは絶品で。
みんなうまいうまいってお代わりしまくってた。
よくよく考えると、Aちゃんは俺が好きにならない理由がない人なんだよね。
スタッフさんにまで気を遣えて。仕事には真摯に取り組んで。頭の回転が速くて。礼儀正しくて。
話しやすい明るい子で。オシャレで。趣味も価値観も近くて。
あと料理もできる。
可愛いしスタイルいいしなんだけど、そこよりも素敵なところがたくさんある。
毎日好きが更新されて困ってる。
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作成日時:2018年3月10日 19時