29 真夜中のドライブ ページ16
あれから家に帰ってご飯を食べて、
いろいろ準備をして“あるところ”へ向かう準備を進める。
「宏斗くんもういけるー？」
「うん！」
「おっけ、じゃあ車こっち回してくるから待ってて」
「はーい」
私のカバンに入った一枚の紙。
二人で選んだドラゴンズブルーの婚姻届。
クリスマスにプロポーズはしてもらったものの、
WBCがあることもあって、籍を入れるのは少し先にしようと決めていた。
左手についた指輪を見て、
これから宏斗くんと家族になることを改めて実感する。
「よし、お願いします！」
「ふふ、任せてください！」
真夜中の、
車通りがほとんどない夜道を走りながら、区役所を目指す。
日中に行けば、誰かにバレてしまう可能性が高まってしまうから、という理由で夜中に行くこともずっと決めていた。
「本当に良かった？こんな時間で」
心配そうに覗き込む宏斗くんは、
ずっと結婚を発表してもいいと言ってくれていたけれど、私が少し気が引けてしまった。
やっと一軍で定着しつつあり、
WBCでも最年少で選出された若きエース候補に、
これで批判を飛ばされるのが一番怖かったから。
そういうと、宏斗くんはこんな時くらい仕事は捨ててくれて良いのに、と笑ってくれたけれど。
「うん、宏斗くんと家族になることには変わりないでしょ？」
「そーだね！
Aさんも�盒兇砲覆襪發鵑�〜！」
嬉しそうに婚姻届を助手席で見る宏斗くんは、
私の名前のところを愛おしそうになぞってくれた。
そういう、宏斗くんの小さな優しさが私の心をいつもくすぐった。
「ふう、緊張する」
「せーのでいこう？」
役所について、婚姻届を二人で持って窓口に行くと、
私たちの他には誰もいなくて、少しホッとした。
「「お願いします！」」
「はい、それではこちらを受理させていただきますね。
おめでとうございます！」
二人で一緒に書いた婚姻届を出すと、
役所の方は優しく私たちに微笑みかけてくれた。
「ねえAさん、」
「ん？」
「改めてこれからもよろしくお願いします！」
「こちらこそ、よろしくお願いします！」
その時、大きな手が私の手を包み、
宏斗くんの方に引き寄せられる。
静まり返った役所の外で、
宏斗くんは私にそっとキスを落とした。
(ふふ、早く指輪買いに行きましょーね)
(うん、お揃いのやつね)
続く
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るんば(プロフ) - maさん» リクエストありがとうございます！ちょっと考えてみますね〜！！ (2月25日 21時) (
レス) id: eb11f01984 (このIDを非表示/違反報告)
ma - リクエストです。松山投手との絡みが見たいです！自分は高橋宏投手も好きなんですが松山投手も好きなので出してほしいです。 (2月25日 18時) (レス) id: 0e05e8da71 (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - nonnatsuiroさん» ありがとうございます！😭 いつかそっちだけのものも出しましょうかね…？🫠 (2月18日 7時) (レス) id: f5060a434b (このIDを非表示/違反報告)
nonnatsuiro(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。いつの日か、2人の大人なシーンを見てみたいです🫣💕ご検討よろしくお願いします。 (2月17日 23時) (レス) id: 29c9689d7e (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - ポンデリングさん» ありがとうございます！頑張ります😭 (2月3日 7時) (レス) id: f5060a434b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るんば | 作成日時：2024年2月2日 21時
