歌う奇病患者のシェアハウス。-２-【歌い手】 (ページ6)

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合宿１日目ページ6

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「はーい、11時になったから作業終わりにしてー」

優凪がぱんぱんと手を叩いてそう言うと、ずっとこわばっていた肩から力が抜けた気がした。

「ここから12時まで自由時間かぁ」

「ねえ、A」

ぐぐーっと伸びをして脱力する私に声をかけたのは爽くん。

「ん？なに？」

「…ちょっと買い物行かない？出てすぐのところに雑貨屋さんがあったんだ」

「お、いいね。じゃあ準備してくるから、ちょっと待ってて」

「うん」

そう言って私は駆け足で部屋に戻った。

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「……」

あのやろう…姉貴を気安く買い物なんぞに誘いおって←

身の程をわきまえろ！！…っていうのは冗談だけど。

…俺の予想が当たってれば、…2人は確実だな。

まあ、宇宙にあまねく存在全てを魅了する姉貴だからな。しゃーないな。

「さて…俺もちょっと出かけようかな」

「あ、優凪くーん！」

「へ？」

立ち上がり、廊下に出ようとした俺の腕を掴む細い腕。

「外行くんでしょ？よかったら一緒に行っていいかな、美味しいソフトクリーム屋さん知ってるんだ」

「響紀さん。…えっと…まあ、いいですよ」

嬉しそうに「やったー！」と笑う響紀さん。

…あれ、この後、お昼ご飯あるよね…？

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