仲直り ページ28
5分くらい…経っただろうか
Aは相変わらず俯いたまま
でも手元は落ち着きなくマフラーを触ってた
そんな中、なんとなく外を眺めてると
遠くに明かりの塊を見つけた
「あれ…なに？
櫻井「ああ…。あそこは屋台村ですよ。
ラーメンとかおでんとか…。まぁ、仕事帰りサラリーマンの憩いの場ですね…w」
櫻井さんが教えてくれた。
へぇ…屋台のおでんか。
美味そうだな
そーいや腹減ったなぁ…
A「櫻井、お金払うからあそこの屋台で何か買ってきてくれる？
食べてきてもいいから。
「よろしいのですか？
A「ゆっくり食べてきて。
お願いします。」
ーーお…
櫻井「……。
はい、かしこまりました」
オレと同じ事を察したか
櫻井さんはそのまま本当に車からでて屋台村にいってしまった。
A「……
「……」
二人きりになっても、会話はなし
さすがにこのままじゃダメでしょ…
「おい
A「ごめんなさいっ！」
ほぼ同時に口を開く
おっと…
「…なにが？」
なんでオレが怒ってんのかちゃんと分かってんのかな…こいつ…
A「私…貴久に背中押してもらってニューヨーク行く事決めたのに、またあんな事言って…。
「…」
A「でも…っ、私ちゃんと頑張るから…っだから…っ
「うん…」
よかった…。ちゃんと分かってんだ…
A「私の事嫌いにならないでっ(泣)」
ーーん？
「え？なんでそーなるの？？」
予想外の発言にオレもビックリして体をそっちに向けた
A「だって…っ、貴久、もう知らないからなって言った(泣)」
泣きながら見上げてくる
オレがお前の事嫌いになるワケないでしょ…
「そんな事考えてたの…？」
無性に愛おしく感じて、そのまま抱き締めた
Aはまたワァワァ泣いちゃったけど
そっか…。そんなに不安になっちゃったか…。
でもちゃんと話をしよう
「A、泣きやみな？話をしよう？
A「うっ…ふっ…うん…っ(泣)」
「なんでオレに怒られたのかはちゃんと分かったんだよね？
A「うん…っ(泣)
「じゃあ、もう途中で夢を投げ捨てるような事言っちゃダメだよ？
A「うん…っ(泣)」
結局泣いたまんまだけど…w
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作者名：ひまわり | 作成日時：2018年11月23日 17時
