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ある日、教室で本を読んでいると、女子たちの高い声が聞こえた。
「聖也くんのどこが好きなのよー?教えなさい!」
そう言う女子の隣には、耳を真っ赤に染めている女子がいる。
「恥ずかしいよ、、」
そう言って、両手で顔を隠した。
その子は、顔立ちもいいし、勉強も運動もそこそこできる感じの子だ。
(私には勝ちっこないじゃん、)
「聖也ー!お前今暇?」
男子が聖也くんに声をかけると、聖也は「全然暇じゃない」と答えた。
「なんでだよー」とだるがらみされている聖也くんの顔は、どこか遠くを見つめているようだった。
「そとになんかいるのか?」と男子が外を見ても、なにもいない。
「なんで何も言ってくれないんだよー」と言うと、聖也くんはやっと口を開いた。
「好きな子のこと考えてた、」
その言葉に、私は嫌な予感がした。
「好きな子、か、」
どうせ、さっきの子みたいなかわいい子がタイプなんだろう。
私なんてきっと眼中にない。
「なにしてんの?」
「ひゃっ!?」
急に話しかけられて、変な声が出てしまった。
「聖也くん、、何の用、?」
すっごく恥ずかしい。
がんばって、冷静を装う。
「恋バナしたいなーって気分だったからさ」
恋バナ、か、
恋愛なんて、しても意味ない。
「ところでさ、お前って好きな人とか彼氏っているの?」
、、、
「え?」
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作者名:リリィ0.0 | 作成日時:2023年9月18日 19時