音柱は恋人依存症

師範、美味しいです！ ページ38

師範に貰った組紐で

すっかりるんるんな私。

ちなみに今、

師範も髪をお揃いの組紐で

結っている。


同じ組紐に、同じ髪型。



恋人らしくて、

すごく嬉しい。






今から師範が

任務のご褒美に

天丼を食べさせてくれる。






宇「旦那、天丼２つ頼む」

「あいよ！」



天丼を待ってる間、

師範は私がつけている組紐を

くるくるチョンチョン

いじって遊んでいる。



『な、何してるんです…？』


宇「んー？？

派手にお揃いで、

いいなって」


ふっと笑うその顔は

私を真っ赤にさせるには充分だった。








「天丼２つ、お待ちどうさま」

『ありがとうございます〜！

わ、美味しそうです！』

宇「派手に食いな」


海老天を口に入れる。

噛み切ると、

サクゥっていい音がした。


タレも美味しい。


宇「うまいか？」

『ええ、ド派手に美味しいですー！』

宇「そうかそうか！派手か！」


師範も「うまー」と

かぼちゃの天ぷらに

舌鼓を打っている。









伊「猪突猛進ンンンンン！！！


てんっぷらああああ！！！」


炭「待つんだ伊之助！

他のお客さんに迷惑だろう！」


随分と騒がしい客が来たと思えば

仲良し3人組だった。


そういえば、

伊之助くんは天ぷら好きだって、

聞いたことがある。




『伊之助くーん！

ここの天ぷら美味しいよー！

早く食べなよ！』


善「Aさんんんんんんん！！？♡


今日も麗しい！神々しい！可愛い！

隣の輩なんかやめて、

僕と天丼食べませんか！？♡♡♡」

『また今度ねっ。

善逸くんは鰻好きだよね？

ここの鰻、美味しいよ』

善「覚えててくれたの！？

嘘でしょ！？嘘すぎじゃない！？！？

運命ですよ！！これは！

結婚して！！♡♡♡♡♡」


師範がすっごい

湿った視線を善逸くんに送る。


邪魔されて不機嫌なようだ。



炭「やめないか！

Aさんは宇髄さんと食べてるんだ！

邪魔しちゃいけない！！

あの組紐が見えないか！？」


炭治郎くんがすかさず叱ってくれた。

さすが、長男力と言ったところか。


善逸くんはというと

私と師範の頭部を見比べて

汚い高温を叫んだ。



善「そんなことある！？！？」

宇「うるせぇ……」


すると、いきなり

頭を抱きかかえられた。

師範に引き寄せられる。





宇「コイツは俺の派手な恋人だからな。

ガキにははえーよ。



…さ、食い終わったんなら帰るぞ」


俺の、恋人…。



やっぱり、声に出されると

嬉しいもんだね。

大正コソコソ噂話集7→←師範、心の底から…。

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