海賊さん、私と世間話しませんか？【シャンクス】 (ページ10)

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9話ページ10

次の日

シャンクスさんが城内に侵入したことや私の部屋に長時間いたことはお父様には知られていなかった

“ちょっと眠ってもらった”と言っていた警備兵はどうやったのかは分からないが本当に眠っていたようで、今朝上官に怒られている姿を見た

昨夜のあれは私の夢だったのではないかと思ってしまうほど、シャンクスさんがいた痕跡は一切ない

｢海賊は何処かに侵入したりするのが得意だったりするのかな…？｣

物語などに出てくる海賊は大抵盗みをしたり、時には残虐な行為をしている

しかし、昨夜生会った海賊であるシャンクスさんはそんなことをしてる姿を想像できないほど優しい人だった

｢はぁ……早く夜にならないかな…｣

今夜はどんな話を聞かせてくれるのだろうか

話のお供の飲み物やお菓子は何がいいだろうか

こんなにもワクワクする日が来るなんて思わなかった

｢ふふっ…｣

シャンクスさんのことを考えると自然と口が緩む

そんなとき、部屋の扉をノックする音が聞こえメイドさんが入ってきた

｢Aお嬢様、そろそろ議会となるのでご準備を……ん？どうかなさいましたか？｣

｢ううん、なんでもない。さぁ準備準備！｣

｢え、ええ。こちらお召し物を…｣

さて、今日もお姫様としてお仕事の時間が始まる

憂鬱だけどその後に楽しみが待っていると思うと足が軽くなった

そして時は過ぎて夜

｢紅茶も用意できたし、お話の内容を記録する紙も用意したし…これで聞く準備は完了！｣

｢ただ…お菓子が手に入らなかったのが残念…それがあれば完璧なのに…｣

昨夜は急だったから何も準備できていなかったが、今夜は準備の時間は十分にあったためいろいろと用意できた

1人なのに2つティーカップを用意したら変だから上手く誤魔化して用意して貰ったりといろいろ大変だった

本当はお酒のほうがいいんだろうけどさすがに怪しまれてしまうし、見つかったら没収後お父様に報告がいって何をされるか分からない

｢紅茶気に入ってくれるといいけど…｣

そうしていると静かめの扉のノック音が聞こえた

小走りで向かって少し扉を開けると

また海賊らしい格好でシャンクスさんが立っていた

｢よっ｣

｢こんばんは｣

今夜も2人だけの秘密の時間が始まる

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納得のいく話が書けなかったので更新少し遅れます。