海賊さん、私と世間話しませんか？【シャンクス】 (ページ8)

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7話ページ8

｢いいのか？仮にも不法侵入してきた海賊だぞ？｣

｢貴方は私とお話をしにここに来たのでしょう？わざわざここまで来てくださったのにすぐに帰るのでは申し訳ないですし…｣

｢何より、私は貴方に興味があるのです｣

シャンクスさんは一瞬驚いた表情をしたが、すぐに笑顔になり私との距離を詰めた

どうやらお話してくださるようだ

｢立ち話もなんですから、こちらにどうぞ｣

そういってベッドを通りすぎて、大きな窓の傍にある机と椅子まで移動する

シャンクスさんは私とちょうど向き合う場所の椅子に座った

｢すみません…本当は紅茶など出せればいいのですが今ちょうど切らしていまして…｣

｢気にしなくても大丈夫だ、店でたっぷり飲んできたしな｣

｢……そういえば確かに微かにお酒の香りがします｣

｢お、分かるか？｣

｢はい｣

お酒は貴族同士の場とかでしか飲まないが、以前お酒の本を数冊読んだことがある

その結果、知識は普通の人よりもある

｢世界には美味しいお酒がたくさんあるのでしょうね…海賊さんは好きなお酒などあるのですか？｣

｢俺はな…｣

それからシャンクスさんからお話を聞いた

シャンクスさんが世界一美味しかったお酒の話

またまた入ったお酒を提供するお店でのトラブル

そのお店で出た美味しい料理

お仲間さんもお酒が好きなこと

よく二日酔いになってお仲間さんに怒られていること

｢…そしたらベックが“仕事しろ”って叩き起してきたんだ｣

｢二日酔いの脳には響きそうですね…｣

｢だろ！？｣

シャンクスさんから聞くものはどれも私の知らない世界ばかり

ところどころ本で読んだものとは異なることもあり、そのたびにメモをとった

また新しく知りたいこともできた

シャンクスとお話する時間は今までの人生の中で心から楽しい、幸せだと思えるものだった