海賊さん、私と世間話しませんか？【シャンクス】 (ページ5)

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4話ページ5

シャンクスside

だんだんと島に近づいてきて、街の様子が分かってきた

中央に聳える大きな城を中心に民家や店が建っている

出店なんかも出ているようで遠くからでもよく分かるほど賑わっているようだ

｢想像よりも船が停泊してるな｣

ベックの言葉を受けて今向かっている港に目を向けると、俺たちと同じ海賊船らしいものから豪華客船までいろいろな船が停泊していた

｢自由って感じでいいじゃねーか！他じゃ見れねーぞ？｣

｢…たしかに、海賊船と豪華客船が並んでるこの光景はなかなか見れないかもな｣

俺たちの船も空いてる所に無事に停泊することができ、ベックと今後の話をしながら降りる準備をしていると

｢お頭！ベック！警備兵さんがお呼びだぞ！｣

ヤソップの声が聞こえて急いでいくと、船のすぐそばから武装している兵士さんがこちらを見ていた

｢おいベック、停泊の許可はいらねぇんじゃなかったのか？｣

｢そのはずだが…とりあえず降りて話を聞く必要がありそうだな｣

ベックと一緒に船から降りると、全身武装で眼元しか見えていない兵士さんが近づいてきた

｢海賊だな、この国に来るのは初めてか？｣

｢あぁ｣

海賊だからと何か言われるわけではなく、ただ淡々と質問をしては俺たちの回答を手元の紙に書いているようだ

｢どれぐらい滞在する予定だ？｣

｢まだ決めてないんだが、航海に必要な物を買うついでにしばらく休息するつもりだ｣

｢我が国は今日、見てのとおり多くの人で賑わっている。問題は起こさないように注意しろ。もし、秩序を乱せば即刻出ていってもらう｣

｢あぁ、分かってる｣

｢それから街にある宿はもう全て埋まっているため、各自船で寝てもらうことになっている｣

その他にもいろいろ注意事項を言われ、一枚の紙を俺に渡して兵士さんは去っていった

｢俺たちのような海賊だけじゃなく、この港に停泊した船全部にこういう調査みたいなのやってるだろうな｣

｢それがこの国の安全にも繋がってるってわけか…｣

ベックの言葉通り、さっきの兵士さんはまた別の船で同じようなことをやっているようだ

船に戻って待っていた仲間たちに先程言われたことを伝え、その後は各自自由行動とした