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最終話 ページ12

宇髄さんの屋敷に向かいながら話を聞くと




私が知らない間に父と話をして、結婚の了承を貰っているらしい




さらには、鬼殺隊の最高責任者であるお館様にも報告済み





「今度、おふくろさんにも挨拶に行かなきゃな」




「その時はちゃんと私も行きますからね!」




「分かった分かった。親父さんのときは悪かったって…そんな怒るなよ」




「別に怒っているわけでは…ただ…」




「ただ?」




「以前読んだ本に結婚の挨拶は二人で一緒に行くと書いてあったので、それを体験してみたいというか…」





結婚の挨拶は人生でこの一度きりだろう




ならばそういった世間では当たり前のことも経験してみたいと思っていた




憧れみたいなものだ





「…………ふっ」




「笑わないでくださいよー!」




「悪い悪い、Aがそうやってやりたいこととかを言ってくれるのが嬉しくてな」




「“2人で”ちゃんと挨拶しにいこうな」




「!」





これからずっと宇髄さんと一緒にいたらこの優しさにどんどん甘えてしまいそうだ





「ありがとうございます、宇髄さん」




「………気になったんだが、お前はいつまで俺を“宇髄さん”て呼ぶんだ?」




「え」





確かに考えてみれば、これから私も“宇髄”になるんだ





「で、では……天元様と」




「ん」





私たちは歩きながらたくさん話した




天元様と離れていたときの私




私と離れていたときの天元様や奥様方




会っていなかった時間を埋めるように




そして、数日かけてやっとお屋敷が見えてきた




とても久しぶりで、帰ってきた感じがする





「あれは…」





よく見ると、屋敷の前で私の名前を呼びながらこちらに手を振る奥様方の姿がある





「A」





天元様が私に手を取り





「おかえり」





と、一言







家族を知らなかった私が




本当の家族と再会し、新しい家族とも出会った







そっと天元様の手を握り返し





「ただいま」





と、一言







これからどんな楽しい日々が待っているのだろう










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向日葵(プロフ) - 徳門七渚さん» 徳門七渚さん、勿体ないお言葉…ありがとうございます!自分のペースで更新していきたいと思いますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。 (2023年1月15日 7時) (レス) @page5 id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
徳門七渚(プロフ) - 言葉選びが上手でこんなに素晴らしい作品に出会えて嬉しいなと思いました。無理せず続けてくれると嬉しいです。 (2023年1月14日 4時) (レス) @page5 id: 94ece86ff9 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - あもさん» あもさん、ありがとうございます。しっかり休んでまた更新頑張ります! (2022年12月14日 7時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - ゆっくりと無理をせず身体を休めてください。 (2022年12月10日 12時) (レス) @page4 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2022年11月13日 22時

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