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60話 ページ11

「…………え?」





思わず桜に向けていた視線を隣にいる宇髄さんに移す




宇髄さんは桜を見たまま言葉を続ける





「同じ屋根の下で、同じ釜の飯を食って、一緒に出かける。もうそれは家族同然だ………が」




「俺はお前と正式な形で、家族になりたいと思ってる」





ゆっくりと宇髄さんがこちらを向いて、目が合う




“正式な形”




“家族”




その言葉を頭の中で復唱してようやく理解が追いつく





「わ、私のために正式な家族になって下さるのは嬉しいですが…宇髄さんや奥様方にご迷惑では…?」




「んなわけねぇだろ、馬鹿」




「いてっ!」





呆れた顔で頭を叩かれる





「頭叩くことないじゃないです…か……」





声をあげようとしたが、それは宇髄さんの行動によって阻止される




叩いた手はそのまま私の後頭部にいき、グッと宇髄さんの方へ引き寄せられる




そして、唇に柔らかいものを一瞬触れる




少しだけ顔が離れ、至近距離のまま囁かれる





「お前のためってのもあるが勘違いすんな。俺自身が、Aを四人目の嫁に貰いたいって言ってんだ」




「う、宇髄さん…」




「本当は屋敷に帰って落ち着いてからちゃんとするつもりだったんだけどよ、我慢できなかった」





かっこいい顔が近すぎてどんどん顔が熱を持つ





「好きだ、俺の嫁になってくれ」





正式な家族じゃなくても、ただ一緒に暮らすだけでもいいと思っていたのに




ずっと“愛しい”という感情も隠してたのに




向こうから言われてしまったら、もうどうしようもないじゃないか




これが愛情




こんなにも、こんなにも幸せで溢れてるものなんだ





「わたしも……………私も、愛してます」





嬉し泣きできっと見るも無残な顔をしているだろう




でも、宇髄さんは変わらぬ優しい顔で私の涙を拭ってくれてた

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向日葵(プロフ) - 徳門七渚さん» 徳門七渚さん、勿体ないお言葉…ありがとうございます!自分のペースで更新していきたいと思いますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。 (2023年1月15日 7時) (レス) @page5 id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
徳門七渚(プロフ) - 言葉選びが上手でこんなに素晴らしい作品に出会えて嬉しいなと思いました。無理せず続けてくれると嬉しいです。 (2023年1月14日 4時) (レス) @page5 id: 94ece86ff9 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - あもさん» あもさん、ありがとうございます。しっかり休んでまた更新頑張ります! (2022年12月14日 7時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - ゆっくりと無理をせず身体を休めてください。 (2022年12月10日 12時) (レス) @page4 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2022年11月13日 22時

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