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49話 ページ50

「いてて…」





音が止み、身体を起こす




辺りは先程まで残っていた建物も倒壊していた




私たちの上に落ちてきた瓦礫は小さいものだったため助かったようだ





「大丈夫ですか?」





咄嗟に庇った母親に声をかける




母親は目を大きく見開いて私を見つめていた





「えっと……私の顔に何かついてますか?」




「……貴方、Aなの…?」




「え」




「さっき、“お母さん”って言ったわよね?」





しまった




完全に無意識だった




私は何も返せず、冷や汗が出てきた





「どこかで会ったことがあると感じたのは、貴方が娘だったならなのね」




「すっかり女になっちゃって…まさかAに助けられる日が来るなんて思わなかったわ」




「……あんまり驚かないんだね、お母さん」




「貴方を捨てた母親に一体何の用?」





母親のその言葉に拳に力が入る





「話は安全な場所に移動してからにしよう。お母さん歩ける?」




「……そうね、歩けるわよ」





なんとなく今のこの雰囲気じゃ話しにくい




さっきのは敵の攻撃だろうか




母親は無事だった、あとは宇髄さんたちだ





「お母さん、先に行ってて」




「え?」




「大切な人たちがこの先にいるの、私に優しくしてくれた大好きな人たちが…だから、私行かなくちゃ」





このままでは宇髄さんたちが心配で母親と話をするどころじゃない





「……変わったわね、A」




「お母さんと別れてからだいぶ時間も経ってるし…」




「そうよね、私の後ろにくっついてくる子供じゃないのよね……なら、私も一緒に行くわ」




「え!?」




「娘がお世話になったのならお礼をするのが常識よ」




「お母さん………ありがとう」





母親の優しさに触れて心が熱くなる




子供の頃に抱いていた印象とかなり違うように感じる




今は宇髄さんたちの無事を確認しなきゃ




気持ちを切り替えて、母親と共に小走りで宇髄さんたちのいるであろうところへ向かう

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向日葵(プロフ) - 瑠璃さん» 瑠璃さん、コメントありがとうございます!成長しているということが読んで下さる方に伝わって嬉しい限りです…最後まで更新頑張ります! (2022年10月30日 22時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - ひかさくさん» またまたコメントありがとうございます!終盤なのに話数が足りないので続編行きそうですw最後までお付き合い頂けると嬉しいです! (2022年10月30日 22時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - だんだん成長していく夢主ちゃんが素敵です❗これからも読ませていただきます❗頑張ってください(*≧∀≦*) (2022年10月30日 18時) (レス) @page48 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひかさく(プロフ) - 更新まってましたぁ!新しい話見れて嬉しいようで悲しいような…(終盤と書かれていたので)でも、しっかり夢主ちゃんを見届けます!続き楽しみにしてます〜! (2022年10月29日 19時) (レス) @page49 id: 20db8fb2a5 (このIDを非表示/違反報告)
彩豊(プロフ) - 向日葵さん» 作者様返信ありがとうございます✨もう終盤何ですか!?終わってしまうのは寂しいです。゚(゚´Д`゚)゚。期待してます☆彡 (2022年10月22日 23時) (レス) id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2022年2月16日 22時

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