私、音柱に拾われました【宇髄天元】

25話 ページ26

それから数ヶ月が経ち、ここでの生活も慣れてきた




最初は奥様方のお手伝いという形だった家事も一人でやらせてもらえるようになったり、ちょっとしたおつかいも頼まれるようになったりした





｢Aちゃん、蝶屋敷までの地図と胡蝶様に渡す物ね｣




｢はい、分かりました！じゃあ行ってきます、雛鶴さん｣




｢気をつけてね｣





今日は切れかかっている包帯や薬を貰うために蝶屋敷へのおつかいを頼まれた




蝶屋敷は怪我をした鬼殺隊士さんたちが休む場所で、そこには柱の一人である胡蝶さんという方がいるらしい





｢えっと…ここを曲がって…｣





渡された地図を見ながらしばらく歩くと、これまた大きくて立派な屋敷





｢すみませーん…音柱の奥さんからおつかいを頼まれたものですが…｣





扉を叩いてから声をかけるがなかなか返事が来ない




どうしようか…扉を開けてもいいものなのか…と、迷っていたら





｢蝶屋敷に御用ですか？｣




｢！｣





後ろから声が聞こえた




振り返ると蝶の髪飾りを着けた女性が立っていた




全然気配がなくて思わず後ずさってしまう





｢驚かせてしまってすみません。みたところ鬼殺隊の方ではなさそうですが、どうかされましたか？｣




｢音柱様の奥様からのおつかいで医療品を貰いにきた者です。これ、欲しいものが書いてあるメモです｣




｢あー、貴方が宇髄さんの言っていたAさんですね！｣




｢あ、はい｣




｢どうぞ、こちらへ｣





と、優しい笑顔で中へ案内してくれた




胡蝶さんがモノを取ってくるというので、案内された部屋で待つことに





｢いろいろ置いてある…これ全部薬品なのかな…｣





みたことのないものばかり置いてある




…………ところどころに凄い色してるモノもあるけど。

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