80話 ページ31
「今日の講義はここまで!今週レポート提出だから忘れずになー」
「A、帰りに図書室寄ってこ」
「うん!私も参考文献探さなくちゃなー…」
私がこっちの世界に帰ってきてから約1年半が過ぎた
大学一年生だった私も無事に進級し、もう3年だ
大量に出される課題は大変だが、相も変わらずおーちゃんとヲタ活しながら変わらない日々を過ごしている
「あ、そうだ!A、これあげる」
「これ鬼滅の新商品のアクリルキーホルダー!?」
「ふたつ買ったら煉獄さん出たから」
「ありがとう!やっぱ、煉獄さんかっこいいなー…」
あれ以来、トリップすることはなかった
こっちへ戻ってきた次の日、急いで原作を確認したが特に変わりはなく
あの出来事が本当なのか、夢だったのかどうかも分からないままだ
本当なら原作が変わっていないところをみると、パラレルワールド的な世界だったのか、とかいろいろ考えた
結局、事実は誰にも分からないからこのことは他人に話していない
「はぁ…疲れた…」
おーちゃんと途中まで一緒に帰り、家に着いたら自分の好きなことをしてご飯を食べて寝る
その繰り返しの毎日だが、私の頭の中には常に鬼滅の世界で体験したことで埋め尽くされていた
煉獄さんの継子となり、日輪刀を握り、猗窩座と闘い、死 んだ
夢なんかじゃなく、たしかに私はトリップした
証明するものはないが、記憶と覚えている向こうの世界で触れた感触だけを頼りに本当にあったことだと信じた
「煉獄さん、元気かな…怪我は大丈夫かな…その後の闘いは…無惨は…」
確認のしようもないことを呟きながら、私は目を閉じ睡魔に襲われて眠った
・
・
どれぐらい眠っただろうか、眠りが浅くなりだんだんと意識が戻ってくる
「…………ん………あれ?」
ゆっくりと目を開けると自分の部屋ではなく真っ白な空間にいた
「夢…?」
周りを見渡すも白一色で何もない
「変な夢だな…」
なんていいながらぼーっとしていると
「A」
突如、聞こえるはずもない声が私を呼んだ
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向日葵(プロフ) - とうめいさん» とうめいさんコメントありがとうございます!最後まで読んで下さりありがとうございます!新作もお楽しみにです!笑 (2022年2月7日 0時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - えのきさん» えのきさんコメントありがとうございます!嬉しいお言葉…そう言っていただけて嬉しいです…。 (2022年2月7日 0時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - ゆきさん» ゆきさんコメントありがとうございます!嬉しい言葉…ありがとうございます! (2022年2月7日 0時) (レス) id: f6ff1cdc98 (このIDを非表示/違反報告)
とうめい - 完結おめでとうございます!!!毎日わくわくしながら最後まで読ませて頂きました!それと新作私も宇髄さんのやつがいいかな…と考えております…!新作も頑張ってください!! (2022年2月4日 19時) (レス) @page35 id: 4fdb593f0d (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - はじめまして。えのきといいます。トリップものが好きで、ずっと追わせていただいてました(*^^*)完結おめでとうございます!本当に素敵な作品をありがとうございました(*^^*) (2022年2月4日 15時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 | 作成日時:2021年10月20日 23時